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[WBS]狙いはバイデン政権の支持率回復!?アメリカ備蓄石油の放出を各国に要請[富士石油株式会社]

2021年11月18日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

高騰を続けていた原油価格ですが、17日のニューヨーク先物市場で突然下落し、およそ1ヵ月半ぶりの安値水準で取引を終えました。

この下落の引き金となったのはアメリカ政府が日本を含む各国に備蓄している石油の放出を求めたという報道でした。

富士石油株式会社

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アメリカ政府が日本や韓国、そして対立する中国に対し、各国が備蓄している石油の放出を検討するよう要請したとロイター通信が18日に報じました。

各国が非常事態に備えて行っている石油の備蓄。

原油価格が高騰する中、これを放出することで市場に出回る石油の量を増やし、価格を下げるのが狙いです。

千葉県袖ケ浦市。

ここに拠点を構える富士石油でも原油や石油製品を備蓄しています。

日本にはこうした備蓄基地が全国に20ヵ所あり、合わせて200日分以上が備蓄されています。

1991年の湾岸戦争や2011年に発生した東日本大震災などこれまでに5回、備蓄していた石油などを放出した実績があります。

しかし、今回のような原油価格の高騰に伴う放出はあり得るのでしょうか?

政府関係者は…

需給ひっ迫で放出することはあっても価格高騰について放出することはない。

石油元売り会社の幹部も…

石油製品にするまでものすごく手間と時間がかかる。

いま増やしたからといってすぐに反映できない。

そもそもいまは足りないわけではなく、価格が高いだけ。

いずれも価格の高騰を理由にした放出には否定的です。

アメリカが各国の備蓄石油の放出を求めるのはガソリン価格を筆頭に国内で急速に進む物価高による不満がバイデン政権の支持率低下の要因と見られているからです。

国内事情から各国に石油備蓄の放出を求めたアメリカ政府。

松野官房長官は11月18日の会見で日本が要請を受けたかについては言及を避けましたが…

産油国に対し増産の働きかけを継続するとともに主要消費国、IEA(国際エネルギー機関)など関係国際機関との連携を強化してエネルギー市場の安定化に取り組んでいく。

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