ネット販売のスタートアップ企業が作ったオーダーメイドスーツ。

ボタンホールのステッチを見てみると黒、黒、黒、赤と1つだけ色が違ってオシャレです。

このように細かいところまで作り込まれていて、こだわりが感じられますがその特徴は価格です。
なんとブラックフライデーのキャンペーンではお客様が値段を決める事ができるといいます。
もしかすると1円で買えてしまうかもしれないこの企画、ただのセールというわけではなく開催の背景には深い理由がありました。

株式会社FABRIC TOKYO
[blogcard url="https://fabric-tokyo.com/"]
オーダーメイドスーツをインターネットで販売するFABRIC TOKYO。

その実店舗が銀座にあります。

中にはスーツはなく、生地のサンプルが並んでいます。

その数350種類。

サンプルには生地が持つ機能などの説明まで書かれています。

スーツのオーダーにはまず店舗での採寸が必要です。

採寸後は表地のほか、裏地や襟の形などを選択します。


一度スーツのサイズを登録すれば次からはスマホなどで簡単に注文ができます。

価格
このスーツ国内生産で価格は3万7,800円から。
海外で生産するZOZOやAOKIよりも安い価格です。
FABRIC TOKYO | ZOZO | AOKI | AOKI | |
---|---|---|---|---|
価格 | 3万7,800円~ | 3万9,900円~ | 4万1,040円~ | 7万3,440円~ |
生産地 | 国産 | 中国(一部) | 中国 | 国産 |

森雄一郎社長は、
工場と直接取引しているので中間マージンが発生しない。

お客様に最適価格で提供できる。

30%から50%上乗せされているので、その分は削減できる。

低価格に加え、ネットで買える手軽さが受けて売り上げは2年連続で伸びているといいます。

抽選販売
そして今回、ブラックフライデーに合わせて実施するのがオーダーメイドスーツの抽選販売です。

最大の売りは、
オーダースーツの金額をお客様に決めてもらう。

定価だと4万円、5万円の商品をいくらで買うかという。

「1円でもいい?」
1円でもいいようにしている。

会社にとっては損になる可能性もありますが、
長い間、工場で眠っている生地を掘り起こして販売する。

三甲テキスタイル株式会社
[blogcard url="http://www.sanko-textile.co.jp/"]
FABRIC TOKYOに生地を提供している三甲テキスタイル。

岐阜県大垣市で100年以上続く生地メーカーです。
紡績から染色加工まで一貫生産で作り出す毛織物は質の高さが評判だといいます。
そんな三甲テキスタイルの工場内で大量に積まれているのは使われていない生地の在庫です。

アパレルメーカーからの要望で生産したものの、他社の生地のほうが安く買い取ってもらえないケースや反対に三甲テキスタイルがアパレルメーカーに売り込むために作ったものの採用に至らなかったなどの理由から行き場をなくす生地は多いのだといいます。

こうした業界の課題を目の当たりして今回FABRIC TOKYOはこの中の生地でスーツを作ることを決めました。
良いものを感じて考えてもらう。そんな機会にしたい。

ただセールをする日ではなく、取り組みを通じて価値を認識してもらいたい。
