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[WBS][どう変わる?働き方]"霞が関離れ"をどう止める?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

シリーズ「どう変わる?働き方」。今回は日本の中枢を担う霞が関のエリート官僚を取り上げます。20代で自己都合で退職した国家公務員の推移ですが年々増加傾向になっていて6年間で4倍以上にも増えています。若手が霞が関を去る背景には何があるのか改革に動き出した官僚たちを取材しました。

"霞が関官僚"の本音は?

夜8時すぎ、彼らは霞が関で仕事を終えた官僚たち。この日、「ソトナカプロジェクト」という交流会が初めて開かれました。官僚の悩みや問題意識を共有する場だといいます。

経産省職員

日頃の右から来る仕事を左に流すのに忙殺されて外に目を向ける余裕がない。

経産省職員

キャリアとノンキャリアの差がある。
ノンキャリアは職員じゃない感じ、名簿すらない、不思議な感じ。

防衛省職員

民間は効率化を追求しているので、その部分は取り入れてほしい。

実は集まった官僚の多くは中途で採用された人たちです。霞が関独特の文化や働き方について多くの意見が集まりました。

イベントを主催したプロジェクトチームのメンバーは…

ソトナカプロジェクト
山内亮輔さん

中途採用やいろいろな経歴の人を組み合わせてチームを作るのが、まだ霞が関はうまくできていない。
この変化の大きい時代を乗り切っていけるのかと。
もっとスピード速く、いろいろ変化させないといけない。

これからは"ホワイト霞が関"!?

一方、霞が関で働き方改革のトップランナーと呼ばれる環境省。1年半ほど前から取り組んでいるのがオフィス改革です。

担当した職員に案内してもらいました。

以前は役職の順番に並び書類が山積みになっていたデスク。今はフリーアドレスになり書類はデータ化されました。

段ボールが積まれていた通路もこの通り。座席は以前の8割程度に削減し、予約なしで使える打ち合わせスペースを増やしました。

さらに…

環境省
職員

元々局長室だったところを改修しました。

なんと幹部の個室を3つに分割して会議室を増やしたというのです。

番組スタッフ

局長室が狭くなったが?

環境省
地球環境局長
松澤裕さん

特に支障はないし、冬は広すぎて寒かった。
コンパクトになって自分にとってもよかった。

環境省では2020年から「選択と集中実行本部」を立ち上げオフィス改革や業務の効率を進めてきました。

旗振り役を務める前田大輔さん、その先を見据えていました。

環境省
業務改革推進室長
前田大輔さん

環境省はこれから2050年にカーボンニュートラルを目指す中、社会変革をしっかり担っていかないといけない。
手元のメールなどの業務に忙殺されているのではなくて、外に出ていろいろな人の話を聞いて新しいニーズに応えていかないといけない。

新たなアイデアを生み出すために導入されたのが…

環境省
業務改革推進室長
前田大輔さん

「20%ルール」を作ったらどうかと提言がされました。

20%ルールとは業務時間の20%以内を担当業務以外のプロジェクトなどに使える制度。グーグルなどが導入していることで知られています。

この制度を活用している入省7年目の福田朋也さん。普段は空港や発電所などの開発が環境にどのような影響を与えるか審査する仕事をしています。

20%ルールを使って福田さんたちが作ったのが「SUSTAINABLE FASHION」のホームページ。

環境省
環境影響審査室
福田朋也さん

役所っぽさというかお堅い作りからポップな感じを取り入れた。

福田さんたちは省内の有志たちとともに新たなチーム「ファッションと環境タスクフォース」を立ち上げたのです。

ファッション産業による地球環境への負荷をいかに軽減していくか、勉強会を続けホームページやSNSなどで発信をしています。

ファッションと環境タスクフォース
岡野隆宏リーダー

日本の業界はここの要素では互角に戦っていけるものを持っている。
それを我々は応援していって。

環境省
環境影響審査室
福田朋也さん

ファッション業界のやっていることがしっかりしているなというのはホームページを作ったときから思っていた。
あとはそれをどう普及させていくか。
タスクフォースチームに入ると全体を見ることができる。
自分の視野も広がった。興味にもとづいて仕事ができて環境省全体が楽しいものに見えるようになった。

20%ルールを活用することで若手職員も意見が言いやすく、やりがいにつながっているようです。

ファッションと環境タスクフォース
岡野隆宏リーダー

議論しながらひとつづつ方向性を決めて、それを本来の環境省の組織にも提案していく。

変わり始めた霞が関の働き方。今後、日本を支えていく若者たちに魅力ある職場となるのでしょうか。

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