ビジネス関連 ワールドビジネスサテライト

[WBS]約2,000人が参列!イギリス エリザベス女王国葬 最後の別れ

ワールドビジネスサテライト(WBS)

イギリスの君主として歴代最長となる70年に渡って在位したエリザベス女王の国葬が日本時間の午後7時からロンドンで営まわれました。世界が注目する国葬は伝統に基づき大々的に執り行われ、国内外から集まった人たちが女王に最後の別れを告げました。

イギリス エリザベス女王国葬
イギリス全土で黙とうも

イギリス国民の母と最後のお別れです。

国葬が開かれる30分前、エリザベス女王の棺が一般客の弔問場所となった議事堂のホールを出発。イギリス海軍によってウェストミンスター寺院に運ばれました。

隊列の後ろにはチャールズ国王の姿も。

そして、日本時間午後7時、およそ2,000人が参列する中、国葬がスタートしました。

ロンドン支局
中村航記者

国葬が始まり、国民は立ち上がって屋外の会場で見ている。

ウェストミンスター寺院はエリザベス女王の結婚式が行われた他、歴代国王や女王の戴冠式も実施された場所です。

国葬では9月6日に生前のエリザベス女王から直接首相に任命されたトラス新首相も聖書を朗読しました。

イギリス
トラス首相

心を騒がせてはなりません。神を信じ、私を信じなさい。

国葬の終盤には2分間の黙とうが捧げられました。

黙とうはウェストミンスター寺院だけでなく、イギリス全土で行われました。

国葬の最後には国歌を斉唱、これまで「God save the Queen」と歌われていた歌詞は君主がチャールス国王に変わったことを受け「God save the King」と歌われました。

国葬は日本時間の午後8時15分ごろに終了しました。

女王国葬 2,000人超が参列
両陛下やバイデン大統領も

この国葬には世界各国から要人が参加。アメリカのバイデン大統領やフランスのマクロン大統領、韓国の尹大統領などが参列しました。

日本からは天皇皇后両陛下がこの国葬に参列するため2日前にロンドンに到着。国葬の前夜にはバッキンガム宮殿で開かれたレセプションに天皇陛下が出席されました。チャールズ国王と言葉を交わされ、弔慰を伝えたとみられます。

そして…

皇室担当
新見多一記者

イギリス政府が用意した防弾仕様のレンジローバーが到着しました。間もなく両陛下が国葬に向かうものとみられます。

天皇陛下はモーニング、皇后様は黒のドレス姿にハットの装いで国葬に向かわれました。

天皇陛下は皇太子時代の2001年にイギリスを訪問し、エリザベス女王から直接、王室図書館にある所蔵品の説明を受け、親交を深められました。

9月19日、国葬に参加された両陛下は各国の元首らとともに女王の死を悼まれました。

女王の棺はいま…
このあと告別式へ

ロンドン支局
中村航記者

ロンドンのハイドパークですが、後ろにいる人たちは先ほどまで市内の棺と王族が歩いているところを見ようと、ここでパブリックビューイングが行われていて、それに参加した人たちです。
かなりの人たちが来ていました。
セキュリティの環境で早い段階で立入禁止になったエリアが多かったためです。
国葬をパブリックビューイングしている場面では国家を歌うときには一斉に声を上げ、また2分間の黙とうのときには一斉に静けさを保つということで女王へ、思う思いのかたちで別れを告げていました。

ロンドン市民

女王と共にいたかった。

ロンドン市民

棺を直接見られず残念だったが、ここに来ることはとても意味のあることだった。

国葬を終え、女王の棺をのせた車はロンドン郊外のウィンザー城へと移されています。ウィンザー城にはおよそ1時間後に到着する予定です。

ロンドン支局
中村航記者

今回の国葬を取材していると市民の方からは「国民の母」と女王のことを呼ぶという声も聞かれました。
王室への賛否はあれど、イギリスの人たちにとっていかに女王がいるのが当たり前だったのかがわかります。
また開かれた王室を目指していた女王は時代に合わせた情報発信も行っていて、近年は例えばInstagramやTwitterなどソーシャルメディアへの発信にも力を入れていました。
1,000万人以上のフォロワーを合計で持つというイギリスの王室ですが、インフルエンサーとしての側面も多く、その知名度を生かしてイギリス経済の発展にも貢献していました。

フォロワー1,000万人超
王室 SNS重視の理由は?

国葬が始まって30分…

中垣正太郎キャスター

イギリスの王室の公式YouTubeチャンネルですが、エリザベス女王の国葬がライブで配信されています。
現時点で6万人以上の人が視聴しています。

開かれた王室を目指していたイギリス王室。近年、力を入れてきたのがYou TubeやInstagramなどを使った情報発信です。

イギリス王室のTwitterでは女王が亡くなってから、その生涯を振り返る数多くの投稿が。

そして9月19日は…

中垣正太郎キャスター

イギリス王室の公式Twitterです。エリザベス女王の国葬が始まる1時間ほど前に今回の国葬の式次第がアップロードされました。
中を見てみると国葬の内容や賛美歌も載っています。

現在、王室のTwitterのフォロワー数は565万人以上。Instagramは1,300万人に上ります。

番組スタッフ

王室のSNSをフォローしている?

ロンドン市民

フォローしている。王室を身近に感じられたから、きょうここに来た。
とても便利なツールだと思うし、王室が時代に応じて変化していくための方法。

エリザベス女王自身も生前、ネットを積極的に活用。コロナ禍では企業をバーチャル訪問していました。

イギリス
エリザベス女王

いつから働いているのですか?

大手コンサル企業従業員

来月で20年目になります。

ときにはこんなトラブルも…

イギリス
エリザベス女王

それは…

大手コンサル企業従業員

すいません陛下、通信が途切れたようです。

イギリス
エリザベス女王

みな突然消えてしまったんです。…

大手コンサル企業従業員

ああ、なんてひどい。私はまだここにいます、陛下。

そして即位70年となった今年の始めにはイギリスの人気キャラクター、パディントンとお茶をする映像を公開。

パディントン

マーマレードサンドイッチはいかがでしょう?
非常用に1つ常備しているんです。

イギリス
エリザベス女王

私もそうです。この中にしまってあります。

イギリス王室はなぜここまでSNSに力を入れるのでしょうか。専門家は…

イギリス王室専門家
アリソン・ウィアーさん

王室は国民と同じ方法での対話を重視している。
昔のようにきちんとした写真を公開するだけでは親しみはもたれない。
SNSによる発信が今の時代は欠かせない。

イギリス国内では若い世代で王室による君主制を維持すべきと考える国民が減っていて、王室への理解を高めることが不可欠となっています。

イギリス経済にも貢献
「王室御用達」とは?

影響力の大きいインフルエンサーとしても人々に親しまれたエリザベス女王。イギリス経済にも大きく貢献しました。

東京・銀座にあるハンター銀座フラッグシップストア。レインブーツが人気のイギリスブランド「ハンター」です。

ハンター銀座フラッグシップストア
ストアマネージャー
奥山美樹さん

オリジナルトールレインブーツは創業当時のデザインを守って作られている。

1956年の発売以来、同じ靴型で仕上げているというハンターの中で最も歴史の長いものです。28個のパーツを熱で圧着していて継ぎ目がないのが特徴です。

靴の中を覗くとマークがあります。これは…

ハンター銀座フラッグシップストア
ストアマネージャー
奥山美樹さん

イギリス王室御用達として品質などを認められたブランドに付く。

モノやサービスの品質の高さを王室に認められた企業などに与えられる王室御用達の証「ロイヤルワラント」。認定されるには適切な労働環境や地球環境保護のための計画を有しているかなどの厳しい条件をクリアする必要があります。

また認定後も品質や受注数などの基準を満たしているか5年に1度の見直しがあり、この紋章を使い続けることは信頼性の高さの証明を意味するのだといいます。

購入したお客さん

商品としてきちっとしている基準ではすごく信頼ある一つの象徴になる。

同じくロイヤルワラントの称号を得ているのがニットブランド「ジョン スメドレー銀座店」。

ジョン スメドレー銀座店
藤本麻奈末店長

エリザベス女王から2013年にロイヤルワラントを授与された。

230年以上続くイギリスの工場で作られていて、エリザベス女王が視察に訪れたこともあります。

現在認定されている企業やブランドは850近くあるといいます。

ロイヤルワラントの認定は企業の経済活動に大きな影響を与えるといいます。

ジャーナリスト
長谷川喜美さん

ハイエンドマーケット向けの高級食材に影響力は強く、クラフツマンシップの保護に加え、英国製品を海外市場に売り込む強力なブランディングになっている。

ある調査ではロイヤルワラントなど英国ブランドが生み出す経済効果は年間およそ18万ポンド、日本円でおよそ2,500億円に上るといいます。

またエリザベス女王就任前の1950年、サービス輸出はGDPの5%でしたが、2019年には15%まで高まるなどイギリスの企業活動をエリザベス女王を中心とする王室が後押ししてきたのです。

エリザベス女王亡き後、王室がもたらす経済効果に変化はあるのでしょうか。

ジャーナリスト
長谷川喜美さん

エリザベス女王自身の影響力というか、70年も君主でいたこともあり、国内外の影響力が多大なので今後同じような影響力を持てるかは大きな課題。
今後チャールズ3世が海外や国内に対しどう治世を行っていくか、影響力が大きくなるのか、小さくなるのか注目される。

-ビジネス関連, ワールドビジネスサテライト
-