首相の辞意表明で揺れるイギリス・ロンドンには中村航記者がいます。
佐々木明子キャスター
中村さん、イギリス国内での受け止めはどうでしょうか？
イギリス ジョンソン首相辞意表明！英国民の受け止めは？
ロンドン支局
中村航記者
私はいま首相官邸・ダウニング街に来ています。こちらは先ほどまで世界中のメディアが首相の会見を伝えるために集まっていて立つ場所もないような状況でした。
実際にイギリス国内の反応ですが、ジョンソン政権はスキャンダルが相次いだことから「ようやく」という反応が多かったです。
市民
あれほど多くのうそがばれたから引責するしかない。紳士であれ。
市民
もうたくさんだ。閣僚2人が辞めたのがその前兆だった。
ジョンソン首相を辞任に追い込んだ最終的な引き金は政府高官の辞任の連鎖でした。現在、その数は59人まで上っています。
佐々木明子キャスター
ジョンソン首相が辞意を固めたことでこれから注目となるのが、その後任が誰ですよね？
ロンドン支局
中村航記者
政府高官の辞任の連鎖はスナク前財務相とジャビド前保健相から始まりましたが、この2人も次の首相候補として名前が挙がっています。
また閣内に残っているウォレス国防省やラーブ副首相、トラス外相なども後任として取り出されています。
ただ、誰が有力候補なのかはまだ見えない状況です。
ジョンソン首相は保守党の新たな党首が選出されるまで職務を続けるという意向を示しています。
しかし、与党保守党内からも首相代行を置いてすぐに首相職を離れるべきとの声もあるなか、最大野党の労働党からも「ジョンソン首相がすぐに辞めないならば不信任案を提出する」という話も出ています。
一方でジョンソン首相が厳しい姿勢で臨んできた対ロシア政策については政府高官もウクライナへの軍事支援は第2位、経済・人道支援は世界最大級、それは今後も続くというコメントが出ていて、誰が首相になっても変わらないという見方が示されています。
ただ、いずれにしても次の首相次第と言えそうです。