政府が働き方改革を推し進めるなか、安倍総理大臣は経団連の定時総会で、次のように発言しました。
経済界にもご協力をいただきながら70歳までの就業機会の確保にも取り組んでいく。
このように、定年を70歳に延長する案など雇用制度の見直しが進められています。私たちの働き方はどう変わっていくのか。企業のトップと実際に働く街の人たち、それぞれに聞きました。
終身雇用
「終身雇用は続けてほしい?」
22歳、会社員
自分は生涯現役でいたいので続けてほしい。
27歳、会社員
結構大きい企業、東芝とかでも危なくなって。
同期で入った子も半分以上転職しちゃったりとか。
いつまでも仕事できるわけじゃないんだな。
就活生
絶対に定年までやらなきゃいけないみたいな決まりってあんまりよくないんじゃないか。
入りやすくて辞めやすいというか、どんどん次に行けるのっていいんじゃないかな。
揺らぎつつある日本の終身雇用。そのきっかけは…
58歳、会社員
トヨタの社長の発表ですよね。仕方ないのかもしれない。
トヨタ自動車の豊田章男社長、
終身雇用を守るのは難しい局面に入ってきた。
今月、日本を代表する企業であるトヨタ自動車の豊田章男社長は「終身雇用の継続は難しい」との考えを示したのです。
一般社団法人日本経済団体連合会
[blogcard url="https://www.keidanren.or.jp/"]
企業のトップはいま終身雇用をどのように捉えているのでしょうか?
サントリーホールディングスの新浪剛史社長。
「終身雇用は維持できる?」
維持したいと思っている。
安心して働ける仕組みは重要。終身雇用は続けていきたい。
メルカリの小泉文明社長、
終身雇用というか雇用の定年がない。
能力が上がって70歳、80歳でパフォーマンスができるのであれば会社にいてもらっていい。
「年齢の規定がない?」
定年70歳も意識したことがない。
終身雇用についてサントリーホールディングスの新浪社長は「○」、メルカリの小泉社長は「△」と回答しました。
その一方でみずほフィナンシャルグループの佐藤康博会長は「×」と回答。そのワケは、
銀行員として75歳まで働くのではなくて50歳、60歳まで銀行員として働いて、ファイナンシャルに対する知識を持って地方の中小企業の経営者になるとか多様な働き方がこれからどんどん出てくる。
佐藤会長は社員がそれぞれ自分の生き方を考えて「現役時代」にスキルを身につけなければならないとの考えを示しました。
街ではこんな意見も…
60歳、会社員
やりたいことはやりたい。次何をしようかなってワクワクしている。
これについては、
働き方というものを意識してやっていかなければ70歳、75歳になって幸せな人生を送ることはできない。
さらに70歳定年についても聞きました。
住友商事の中村邦晴会長、
企業によってそれぞれの従業員、雇用形態、人事制度は変わってくる。
今までのように「定年が何歳」「終身雇用」ではない。
JR東日本の大塚陸毅元社長、
70歳定年にしていくのはある意味で賛成する部分がある。
元気な人にはチャンスを与えてあげればいい。
大成建設の山内隆司会長、
一律で定年なんでいうのはありえない。
役に立つ人は70歳を超えても働いてもらっていい。
役に立たなかったら70歳前に辞めてもらわなきゃしょうがない。
一律に70歳まで保障するなんて、そんなこと言ってられない。
70歳を超えても働いてもらっている人も社内にいる。
リクルートワークス研究所
[blogcard url="http://www.works-i.com/"]
日本の労働環境は変革期を迎える中、専門家は…
リクルートワークス研究所の大久保幸男所長、
40~50代になったときに70歳ぐらいまで自分が働くことを念頭において次のキャリアを選択するのがポピュラーになってくる。
今までの雇用されて管理されてやるという仕事のやり方は変わってくると思う。