ガイアの夜明け ビジネス関連

[ガイアの夜明け] どこから買う?我が家の「電気」(4)

2016年5月2日

どこから買う?我が家の「電気」

一般財団法人中之条電力

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深い山々に囲まれた群馬県の中之条町。
農業と林業が中心の町です。

人口は約1万7,000人。

この町が電力自由化を機に変わろうとしています。

中之条町では3年前に発電事業に乗り出しました。

それが「一般財団法人中之条電力」です。

さらにその電力を自由に使ってもらおうと「株式会社中之条パワー」を設立して小売事業にも参入します。

この事業をたった一人で行うのが山本政雄代表です。
山本政雄代表は中之条町役場の職員でした。

山本政雄代表が案内したのは山の上にある約9,000枚のソーラーパネル。
これが一般財団法人中之条電力の電源です。

東日本大震災後、中之条町は原発に頼らないエネルギー政策を目指しました。

町がつくった新電力で町が発電事業をやっているから、こんな確かなものはない。町の電気を全てまかないたい。

町にあるのは3つの太陽光発電所。
3ヶ所で全世帯の4分の1に当たる約1,700世帯分の電力量になります。

この電気を住民に買ってもらおうとしていました。

美郷館

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3月18日、山本政雄代表が訪れた旅館「美郷館」。

電気料金を見直したいと美郷館の髙山弘武さんが相談してたのです。

美郷館では温泉が最も電気を使用しています。

美郷館は清流を眺めながら浸かる自慢の宿ですが、中越地震後に温泉の温度が9度も下がったそうです。

だから熱交換で温泉を沸かして使用しているそうです。

電気代を下げる努力も行っています。
節電によって年間100万円以上も下げることに成功しています。

それでも年間650万円ほどの電気代が発生しています。

これを一般財団法人中之条電力でもっと下げることができないかという相談です。

しかし一般財団法人中之条電力では太陽光発電のため雨の日や夜間は電気を作る事ができません。

足りない場合は他の電力会社から購入するので安くするのは難しいのです。

中之条町

中之条町では巨大な鉄塔と多数の送電線が張り巡らされています。

関東周辺で作られた電気は中之条町を経由して東京や神奈川、埼玉に供給されています。

中之条町の住民に一般財団法人中之条電力について訪ねると

町全体で使うほどの発電量にならないんじゃないの?

買わない。安いほうがいいから。

町が太陽光で作る電気、住民たちは半信半疑でいました。

一般財団法人中之条電力の発電量

一般財団法人中之条電力の発電量はホームページでリアルタイムで確認することができます。

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発電量を確認する山本政雄代表ですが安定供給には不安も感じています。

小さな電力会社ですから電源が足りていないのが現実です。

しかし山本政雄代表は手を打っていました。

それが小水力発電所です。

農業用用水を引き込み、段差のある地形を生かし発電します。
稼働するのは2017年の予定です。

天候に左右されず、夜間も発電できるといいます。

このような小さな発電所を増やしていくそうです。

住民説明会

4月20日に行われた住民説明会。

約30名の重民が集まり住民説明会が始まりました。

山本政雄代表は町の電力会社をアピールします。

再生可能エネルギーを一層活用していくことや今月から始まった電力自由化への対応。中之条町の一般家庭に電気を供給したい。7月1日から受け付けを開始します。

住民からは

本当に安心して供給してもらえるのか不安があるので規模の大きいところで様子を見ている。

さらに料金が高くなるかもという不安の声もあがります。

決して料金を安くことを売り物にしようと思っていない。エネルギーを地域で回していく。エネルギーの地産地消。人の動きや経済を地域の中で回していくことにつながっていく。皆様と一緒につくりあげていきたい。

関さん夫婦

住民説明会に参加していた関さん夫婦。

2人とも生まれも育ちも中之条町です。

そんなに料金が変わらないのだったら、一般財団法人中之条電力のほうがいい。そんなに変わらないのだったら。町の電気を使えば電気料金が町に入って町が潤う。

電機の事業があって雇用が生まれれば、もっといいよね。若い人が働ける場所ができるとね。せっかく中之条町でやっているなら応援したい。

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