いま大きな変化が起きている世界各国の消費の現場を3日連続でお伝えしています。
最終日の今回はお隣、韓国です。
100人あたりのワクチンの接種回数は7.4回で日本と同じく世界の中では接種スピードは遅いですが、そうした中で拡大しているのが美容整形市場だといいます。

ただ美容整形をめぐってはトラブルも続出していました。

エイト整形外科
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韓国の流行発信地として知られるソウルの江南地区。

ソウル支局の横堀拓也記者、
こちらは美容整形クリニックが多く集める、その名も整形通りといわれる場所です。例えばこちらのビルは上から下までほぼ全てのフロアに整形クリニックが入っています。

新型コロナウイルスの拡大前、韓国の美容整形クリニックには日本や中国など海外からも治療に訪れる人が多くいました。

長引く渡航制限で経営面で大きな打撃を受けていると思いきや…
エイト整形外科の金漢祚院長、
それまで3割を占めていた外国人患者が激減したかわりに韓国人患者が大幅に増えた。売り上げはコロナ禍でもアップしている。

韓国の美容整形市場は国内需要が拡大したことで売り上げが減るどころか、10%アップしていました。

こちらの女性は去年、鼻の整形手術を受けました。

その決断を後押ししたのが…
ワクチンが広まるとマスクを外すことになるので、そうなる前に手術するのが良いと思った。

背景にあるのが在宅勤務やリモート授業の浸透。

直接人に合うことが少なくなり、術後の回復期間を確保しやすくなったほか、マスクで回復中の顔を自然に隠せるようになったのも大きな利用雨のようです。

手術をすると腫れたり、あざができたりすることもあるので、そのときにみんながマスクをしている状況は助けになる。

感染拡大の初期の頃は整形クリニックも一時的に患者が減少。

しかし状況はすぐに変わったといいます。
「なぜこの時期に忙しいんだ?」「自分たちの病院だけかな?」と思ったら、ほかの整形外科もそうだった。

オンラインでの仕事も広まり、ある瞬間から増加した。

一方で後を絶たないのが整形手術をめぐる事故やトラブルです。

韓国の公的機関に寄せられた相談は去年は300件を超えています。

最近も整形手術の最中に死亡する例が出るなど社会問題化しているのです。

息子は血を1,000cc近く流した。

医師ならそれで人が死ぬということを十分に分かっているはず。

こうした事態を受け、韓国政府は整形クリニックの取り締まりを強化。利用者にも慎重な対応を呼びかけています。
