ビジネス関連 ワールドビジネスサテライト

[WBS][経済WEEK]チェンジ 業界の常識!ヒット商品続々…新法則とは!?[株式会社ダイヤ]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

「経済WEEK」特別企画。今回のチェンジは業界の常識です。

うどんといえば丼に入れて麺が伸びないうちに出来たてを食べるというのが常識でテイクアウトには向かないとされてきました。しかし、丸亀製麺はうどんを弁当にして1,600万食を販売するヒット商品になっています。

そしてこちらはAOKIのヒット商品「パジャマスーツ」です。スーツはビジネスやフォーマルな場で着るというファッション業界の常識を覆しました。

いま業界の常識を打破することで新たなヒット商品が続々と誕生しています。そこから日本の反転攻勢のヒントが見えてきました。

チェンジ!業界の常識

薄く長い"手巻き"食パン

大阪にあるパン工場「ダイヤ」。

朝7時半ごろ、次々と食パンが焼き上がってきました。

その食パンをスライサーにセット。出てきたのは薄くて長い食パンです。

なんと食パンの常識を打ち破り、縦ではなく横にスライス。

ダイヤの製造部、仲西功次部長。

5枚セットで販売している。

9月に発売された「くるりんサンドパン」。長さは37センチ、厚さは6ミリ。

お馴染みの形と比べるとこの通り。

どうやって食べるのでしょうか?

野菜やチキンを乗せて、クルッと巻いてご覧の通り。

手巻き寿司をイメージしたサンドイッチ。

ノリの代わりにパンを使う。

食パンを縦ではなく、横にスライスしただけであっという間に人気商品に。

購入したお客様は…

子どもが「あれば買ってきてほしい」と。

パンで巻く発想はなかった。

いま業界の常識を破るアイデアからヒット商品が続々と生まれています。

チェンジ!業界の常識

スライスで売り上げ1,000倍

京都にある和菓子店「亀屋良長」。

1803年創業、真っ黒で丸い形が特徴の「烏羽玉」で有名な老舗です。

こちらは江戸時代ごろに使われていた見本帳といわれるカタログ。

ようかんのイラストが載っていますが…

亀屋良長の女将、吉村由依子さん。

昔ながらのようかんは年々売れなくなって。

一時は販売しなくてもいいんじゃないかと。

定番のようかんは年間の販売量がわずか50本ほどに落ち込んでいました。

若い世代を中心に和菓子離れが進み生産量は減少傾向。

そんな中、常識を打ち破るヒット商品が、どんなものなのでしょうか?

専用の型に入れ、一晩置いてようかんを固めます。

なんとようかんを細いワイヤーで薄さ2.5ミリにスライス。

その名も「スライスようかん」。

角谷暁子キャスター。

だいぶ薄いですね。

パンに乗せて、トースターでおよそ5分。

ようかんがほどよく溶けた小倉トーストに。

味は…

甘みも控えめなので、パンの上におかずのように乗せて朝ごはんとかにも良さそうですね。

ようかんは分厚く切るというそんな和菓子業界の常識を覆したスライスようかん。

開発のきっかけは女将の息子の一言でした。

優次郎君。

パンにあんこ塗って。

あんこが固くて塗りにくかった。面倒くさいなと思って。

その時にスライスチーズを見てすごく簡単。

スライスようかんは新規のお客様を呼び込み、年間およそ15万袋を販売。

売り上げは定番のようかんの1,000倍以上になりました。

購入したお客様は…

ようかん自体は食べなかったがスライスようかんは毎朝食べたくなる味。

和菓子に興味がなかった人も関心を持ってくれたのが一番大きい。

"非常識"商品続々のワケ

いま常識を覆した商品が相次いで登場する背景は…

流通業界などをリサーチ、分析広報研究所の小島一郎所長。

食品企業はこれまで経験したことがない事業環境に遭遇している。

利益が出しにくい状況が生まれている。

新たしい手を売っていく結果として非常識なアクションは自然な流れ。

"おかず1品"が定番化?

常識を打ち破りヒット商品を生み出したコンビニも…

ローソンストア100が今年販売したおかずが1品の超シンプル弁当です。

最初に登場したウインナーとご飯。

そしてこちらは第2弾のミートボールとご飯。

お客様が次々と購入してきます。

購入したお客様は…

小腹がすいたときにちょうどいい分量。

食べたいおかずがあればプラスアルファ。

ほかの惣菜との組み合わせ買いが受け、ウインナー弁当もミートボール弁当も想定外のヒットに。

実はこのシンプル弁当の企画、社内で反対に遭い商品化に10年かかりました。

ウインナー弁当を発案したローソンストア100の運営本部、林弘昭統括部長。

弁当は彩りがあって売り場の顔にならないとお客様に訴求できない。

ウインナー弁当は「見た目も良くないのでは」と。

弁当に重要なのは彩りとバランスという業界の常識。なぜ今それを破ったのでしょうか?

新商品開発の責任者、ローソンストア100の商品本部、近藤正巳副本部長。

コロナでライフスタイルが変わり、内食ニーズが増えてきた。

「一食完結」から「選べる」弁当のニーズに変わってきた。

実は今、第3弾を開発中。

ローソンストア100の商品本部、山田克徳さん。

第3弾の発売は来年春。

ヒット商品になったので何十万食分かの原材料を確保しないといけない。

テーブルに並べられていたのは第3弾の候補となる3つの試作品。

これは流れが変わるかもしれない。

洋風・洋風ときているので。

全体的に見て、これも、これも、あまり嫌いな人はいないだろうし。

業界の非常識は新たな常識となるのでしょうか。

どの業界でも「こういうものだ」「こういう決まりがある」というのはある。

こちらの都合や思い込み、勝手につくったルール。

その常識はなくした方がお客様のニーズはつかめる。

-ビジネス関連, ワールドビジネスサテライト
-, , ,