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[WBS] 今年の夏は全国的に高温!水害対策でダム新活用!

2020年6月24日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

6月24日、気象庁は7月から9月までの3ヵ月予報を発表しました。

今年の夏は全国的に暖かい空気に覆われやすく厳しい暑さになる恐れがあります。熱中症への警戒が必要です。

一方、降水量を見てみるとほぼ平年並みの見通しですが梅雨の終わりにかけては例年大雨になりやすく気象庁は洪水など災害への対策を呼びかけました。

去年は台風などの豪雨が日本各地に甚大な被害をもたらしましたが、その水害対策に今月からあるものが利用できるようになり、その効果が期待されています。

治水ダム

6月24日の多摩川は雨が降ったにも関わらず穏やかな流れ。

しかし、こちらは去年10月に台風19号が上陸した時の多摩川。住宅街に濁流が今にも溢れ出しそうです。

多摩川のすぐ近く武蔵小杉では浸水被害が発生。

日本各地で河川が氾濫し甚大な被害をもたらしました。

通常、こうした河川の氾濫を抑えるために活用されるのが治水ダムです。

治水ダムは大雨が予想されると事前に水を放水し、雨水を溜め込んで川が氾濫しないよう水の量を抑える役割を持っています。

しかし…

緊急放送、直ちに避難。

城山ダムから緊急放流が開始されます。

神奈川県にある城山ダムでは事前に放水していたのに台風19号による大雨で溜め込める水が限界に達し緊急放流する事態に。

既存の治水ダムだけでは限界があることが露呈されました。

そこで政府は今月から新たな水害対策の運用を開始しました。

それは利水ダムというダムの利用です。

利水ダムは各省の縦割り行政の弊害もあり水害対策にはほとんど使えなかった。

実は治水ダムや利水ダムなど全国には合計1,470基のダムがありますが水害対策として使えるのはおよそ3割の治水ダムだけでした。

利水ダムは主に発電や農業用水のために使われますが管轄する省が違うため縦割り行政で水害対策には使われてきませんでした。

今回、利水ダム620基を活用することでこれまでの治水能力を倍に増やすことができたといいます。

実際に多摩川にはダムが2つありますが、どちらも利水ダムのため治水できる水の量はゼロでしたが、今回の対策で生活用水などに利用される小河内ダムが災害時に治水ダムとして活用できるようになりました。

拡大できた容量は建設に50年、5,000億円以上かけた八ッ場ダム50個分に相当する。

しかし、小河内ビルを管轄する東京都の担当者は…

東京都水道局浄水部、柿沼誠浄水課長、

かなり早い時期に放流したことがないので河川内に立ち入っている人の安全確保。

これまでも十分やってきたがより一層気を付けないといけない。

大雨が予測される3日前に放水する運用のため、放水する日が晴れていた日の場合、下流に遊びに来ている人がいる可能性があり周知をより一層徹底する必要があります。

こうした手間やコストをどこが負担するかもこれから協議するということで安全な運用には課題も残っています。

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