スーパーなどでバターが品薄な状態が続いています。
日本国内では乳製品の販売が堅調ですが、酪農家の高齢者が進み乳製品の製造は先細りになると言われています。
そこでTPP参加国が日本市場を狙い活発に動き始めています。
ニュージーランドの乳製品
千葉市美浜区にあるイオンモール幕張新都心店で2016年3月25日から行われたスイーツフェスタ。
ニュージーランド産のチーズやバターが中心のフェア。
ニュージーランドの乳業最大手のフォンテラの日本法人「フォンテラジャパン株式会社」などが中心となって開催しています。
フォンテラは140ヶ国に乳製品を販売する巨大企業です。
ニュージーランドの輸出額の約25%をフォンテラ1社が行うほどです。
馴染みのない社名かもしれませんが日本でもチーズや粉ミルクの原料などの乳製品を輸出しています。
日本が輸入している乳原料の30%がフォンテラの製品とフォンテラジャパン株式会社の斎藤康博社長は言います。
普段、使用しているプロセスチーズやコーヒークリーマーなどに使用されているそうです。
国産の乳製品の供給不足やTPPを追い風に日本国内のシェア拡大を狙っています。
乳製品の需要、特に日本のチーズの需要は非常に堅調な伸びを示している。非常に期待しています。
小麦と酵母 満 曙橋本店
オリジナル商品を多く販売する「小麦と酵母 満 曙橋本店」ではバター不足を補うためにプルーンピューレを使用しています。
一部の商品でバターの代わりにプルーンピューレを使用して生地を作っています。
プルーンピューレはプルーンの果肉をすりつぶして半液体状にした食材です。
バターと同じようにパンの水分を保つ働きを持っています。
さらにプルーンピューレを使用するメリットに価格があります。
プルーンピューレは1g当たり1円なのに対しバターは1g当たり1.36円と価格面でも優位です。
小麦と酵母 満 曙橋本店の嶋田敦副店長は言います。
バターはどんどん高騰している。コスト面でもプルーンビューレが安い。これから注目する食材の一つ。
正栄食品工業株式会社
プルーンを輸入する正栄食品工業株式会社。
プルーンビューレはプルーンをミキサーに入れてオレンジジュースかワインをいれると簡単に作ることができます。
日本で販売されているプルーンの約9割がアメリカ産のものです。
プルーンの果実の関税は2.4%ですがピューレになると23.1%と一気に高くなります。
TPPが開始されると関税が撤廃され輸入が加速されると考えられています。
正栄食品工業株式会社の梅田隆一さんは言います。
関税がなくなる分、リーズナブルな価格で提供できる。需要が広まると期待しています。