8月1日に東京で新たに確認された新型コロナの感染者は2万1,958人で先週の月曜日より429人減りました。ただ7日間平均で見てみると依然として1日当たり3万人を超えています。現在、日本の新規感染者数は世界最多ですが、この第7波のピークはいつになるのでしょうか。
第7波感染ピークはいつ?AI×ビッグデータ「今週」予測も
8月1日午後6時すぎ、東京スカイツリーのすぐ下では8月1日から始まった夏祭りイベント「東京ソラマチ夏まつり」、盆踊りの開催は3年ぶりです。金魚すくいやイチゴ飴など10店舗ほどの屋台も並び、多くの人で賑わいました。
来場者

千葉市から来た。
近所はコロナで中止になって祭りをやっていなかった。
来場者

コロナの感染者数が多いので帰省はやめる。
今回は我慢して落ち着いてから帰ろうと思っている。
東京都では8月1日に新たに2万1,958人の感染を確認。13日ぶりに前の週の同じ曜日を下回りましたが、7日間平均としては依然として3万人を超えています。
感染者数ピークはいつ?
そこで気になるのが感染者数のピークはいつなのかです。シンクタンクの代表を務める三浦さんらが開発したAI(人工知能)とビッグデータを組み合わせた診断システム「CATs」の予測では新規感染者数のピークは今週だと見込まれています。
リアルタイム社会診断システム「CATs」
三浦瑠麗開発リーダー

ピークは8月3日~5日になっている。
7日間移動平均だと本来は1週間後だが、きょうの予測では8月6日になっている。
8月6日に3万4,000人あまりでピークアウトするのではないか。
この予測モデルは日々更新される人の流れやカラオケの利用客数のデータなどを利用しているためその予測が日々更新されるところに最大の特徴があります。
リアルタイム社会診断システム「CATs」
三浦瑠麗開発リーダー

300以上のデータを用いることで感染に寄与する要因を選び出す。
お盆までぐらいは上下すると考えてほしい。
今回の「BA.5」に着目すると45日間の上昇、そして45日間の下り坂という形。
だいたい90日間、3ヵ月におさまる波形を描くことが分かっている。
第7波なぜ日本"世界最多"?「欧米は積極的に検査せず」
なぜ日本が感染者"世界最多"?
先週、WHO(世界保健機関)は直近1週間の国別の感染者数で日本が世界最多になったと発表しました。
関西福祉大学
勝田吉彰教授

世界最多というのは数字だけの話。
いま日本ではかなり真面目にPCR検査、あるいは抗原検査、全数把握をやっている。
しかし欧米は例えば若くてリスクファクターがあまりない人は積極的に検査をしない方向に行っている。
実際の感染者数の把握が少し少なくなってる。
もう一つ大きいのがタイミングの問題。
日本の7月27日までの直近1週間の感染者数は100万人あたりおよそ1万人。しかし、もう少し時期を遡ると今年1月時点でフランスは3万5,000人、イギリスも2万人を超え日本より遥かに感染者数が多かったことが分かります。
関西福祉大学
勝田吉彰教授

BA.5が入った時に日本の国内ではあまり感染者数が多くなかった。
多くないところに感染しやすい型がドッと入ってくるとパッと増える。
これまで感染が抑えられ、免疫獲得者が少ないところに感染力が強いBA.5が入ってきたことも大きな理由の一つだといいます。
"厳格"水際対策は必要?三国間流動活発…ANA黒字転換
岐路に立たされる水際対策
成田空港の国際線到着ロビー。人の姿はまばらです。
しかし、保安検査場の奥にある出発ロビーには多くのお客さんの姿が。目立つのは外国人客です。
外国人客

ワシントンから来た。乗り換えてベトナムに行く途中。
番組スタッフ
どこから来た?

外国人客

香港から来た。乗り換えてニューヨークに向かっている。
乗り継ぎカウンターの前には長蛇の列が。日本に入国しない外国人客、いま日本を経由して第3国に向かう三国間流動が活発になっているのです。
こうした状況を受けて実は客室乗務員もコロナ前と同じぐらいの常務回数に戻っているといいます。
全日本空輸
平田容子さん

三国間流動のお客様がすごく増えている。
タイ、フィリピン、ベトナムの人がメイン。乗り継ぎでサンフランシスコに行く人が多い。
基本的にどの便も満席の状況。
回復の兆しを見せる旅客需要。8月1日に発表したANAホールディングスの決算は新型コロナの感染以降、2年6ヵ月ぶりに黒字となりました。
全日本空輸
中掘公博CFO

国際線のおおむね5割、半分が乗り継ぎ需要。ベース需要として三国間需要を獲得して国際線の旅客収入を伸ばしていきたい。
しかし、外国人客からはこんな声も…
外国人客

経済回復のために観光客が必要だからたくさんの国が国境を開けている。
入国制限が緩和されたらみんな、また日本に来たいと思う。
外国人客

現状、日本の水際対策は厳しい。
もっと緩和されることを願う。自由に日本に来ることができるから。
現在、海外から日本に入国する全ての人が出国前72時間以内にPCRなどの検査を受け陰性証明書を得る必要があります。その一方で欧米は往来再開へ舵を切っています。イギリスは3月に水際対策を撤廃、アメリカも6月に入国前の陰性証明の提示を不要としました。
政府の分科会メンバーである小林慶一郎教授は…
コロナ対策分科会メンバー
慶應義塾大学
小林慶一郎教授

経済界のニーズを考えると72時間前の入国前検査、陰性証明は早く廃止するべき。
日本人が海外に行くのも障壁になっている。
日本に帰国する前に陽性の結果が出ると滞在のコストもかかり不便でリスクがある。
日本のビジネスを海外でやりにくくなる。
早急に水際対策を緩和するべきなのだろうと思う。