開業支援サービス。飲食店を始めたい人たちにノウハウや食材など様々なサービスを提供する企業とその狙いを取材しました。
桃白白
日本人の国民食「ラーメン」。
国内にあるラーメン店の数は約2万軒。その一方で約1,400店舗が1年以内に閉店しているそうです。
ネックとなっているのが人件費。
そんな中、人件費をあまりかけずに営業しているラーメン店「桃白白」が東京・足立区にあります。
店に入ると地元の高校生や常連客で賑わっていました。
店の一番人気は「鶏白湯ラーメン(650円)」。
わりとあっさりしているスープ。でもうま味が引き立っている
鳥のうま味が濃縮されている。
このお店では人件費を抑えるために店主が一人で切り盛りしています。それを可能にしたのが仕込み時間の短縮。
桃白白の店主、岸健二さんは、
ひとつはオリジナルスープ。もうひとつスープを使っている。
手間暇のかかるラーメンスープ。それを専門業者から仕入れることで仕込み時間が短縮し1人きりの営業が可能になったそうです。
クックピット株式会社
このスープを製造している食品販売会社「クックピット株式会社」では敷地内で飼育された豚や鶏を使用。特別な釜で約8時間煮込んでうま味を抽出します。
クックピット株式会社の一村直輝さんは、
おいしいスープを作るには鮮度のいい骨と強烈な加熱が必要。とろみのあるスープができる。
現在、1,400店舗がこのスープを利用しています。
またスープの販売のみならず経営のノウハウなども提供しているそうです。
開業してからの2年間、桃白白の店主、岸健二さんもこのスープを使い続けています。
鶏のうま味が凝縮されていて、僕には作れないクオリティー。このスープが無ければ開業しなかった。
オタフクソース株式会社
企業による開業支援サービスはほかにも。
広島に本社を置くオタフクソース株式会社といえば何といってもお好み焼きソースが有名ですよね。
この日、東京本部である研修が行われていました。
オタフクソース株式会社のお好み焼士、山本真一さんは、
広島焼きと違って関西焼きは細めのキャベツがいい。
毎月1回行われている「お好み焼き店開業研修」。
お好み焼きの作り方はもちろん、店の設計や経営ノウハウなど開業するために必要な知識を学べます。
研修生は、
お好み焼きの技術を覚えれば自分で店ができるかなと思って
子供が自立したので家を改装して店をやろうかなと。
お好み焼き店が増えればソースや粉などの売上も伸びるので企業側にもメリットがある研修なんです。
最後は社員がお客様役となり味を入念にチェック。
研修生は若い人だけでなくシニア層も多いといいます。
セカンドライフ。定年を迎えたあとに自分で店を開く。
セカンドライフにお好み焼き店を選んだ卒業生の徳永千代子さんは3年前に「お好み焼き ひろ」をオープンしました。
一番人気は「豚のお好み焼き(500円)」。ふっくらと仕上げるためにつなぎには山芋を使用しています。
開店からずっと来ている。安くて美味しい。
全部ひとりで切り盛りして、私には出来ない。
以前は運送会社などに勤めていましたが飲食店に携わるのは初めて。苦労も多いそうですが今は充実したセカンドライフを送っています。
「お好み焼き ひろ」の店主、徳永千代子さん徳永千代子さんは、
何かしなきゃと思って65歳の時に研修を受けた。感謝している。
お店を開きたい。そんな人を応援する開業支援サービス。今後はどんな支援サービスが現れるのでしょう。
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