河野デジタル大臣は9月13日に新型コロナウイルスの感染者との接触を通知するスマートフォンのアプリ「COCOA」のサービスを停止する方針を明らかにしました。感染者の詳細な状況を集める全数把握の見直しに伴う措置としています。COCOAはサービス開始後、重大な不具合が相次いだこともあり普及率は3割程度にとどまっていました。
接触確認アプリ「COCOA」停止
相次ぐ不具合で普及率約3割
河野デジタル大臣

全数把握、全数届け出、ルール変わるのでココアを活用する前提が変わるので、ココアの機能停止になると思う。
具体的な停止時期は未定ですが、感染者の氏名などの情報を集める全数把握を9月26日から全国一律で簡素化するため必要性が薄れたと判断しました。
COCOAは新型コロナの感染者と濃厚接触した可能性を知らせる機能を備えたアプリで2020年6月から国が運用しています。
しかし…
田村厚労大臣(2021年2月当時)

大変な迷惑をおかけし信頼を損ねる状況であり、本当に申し訳なく心からおわび申し上げる。
導入から半年ほどで感染者と接触しても通知が届かない状態が指摘され、調査の結果、不具合は4ヵ月間に及んだことが発覚しました。
およそ3億8,000万円の開発費がかけられたCOCOA。
開発に関わった業者にサービス停止について聞いてみると…
開発に関わった企業

安心してご利用いただけるように機能の改善・品質管理に最善を尽くし、安定したココアの運用保守に努めてまいりました。
ご質問に対してはお答えする立場にございません。
感染の拡大防止には6割の普及率が必要とされていましたが、致命的な不具合に見舞われたこともありダウンロード数は累計でおよそ4,055万件と3割程度にとどまっています。
街の人は…
女性

何ですかココアって?
番組スタッフ
コロナの?

女性

分かった、入れていないです。
女性

トラブルばっかりだからいらないかなと。
女性

接触したときに通知が来たので、危険というか、そういうのを知れたので良かった。
一方、通知があった人を対象にPCR検査の案内などを出してきた医療機関側は…
国際医療福祉大学
松本哲哉主任教授

外来などでココアで引っかかったから検査をして陽性になったというのは正直言って1ケタぐらい。
COCOAの活用例は少なかったといいますが、今後の教訓は…
国際医療福祉大学
松本哲哉主任教授

時代遅れのアプリになってしまったということ。
状況に応じて、改善を繰り返していって、ニーズに合うアプリにアップデートし続ければ、使い勝手もいいかもしれないし、役に立つアプリになっていたかもしれない。
政府は今後、COCOAの問題点を検証していく方針です。