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[WBS]"売らないアパレル"で注目[エナジークローゼット]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

"売らないアパレル"で注目

佐々木明子キャスター

服を売らないアパレルブランドとして注目を集めているナジークローゼットの代表、三和沙友里さん。
三和さんは26歳でZ世代ですね。
Z世代として注目しニュースは何がありますか?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

ウーバーイーツやアマゾン、アップルのような身近で使っているサービスを作っている方々が苦しんでいたというニュースは印象的だった。

佐々木明子キャスター

企業の動きはZ世代は見ているんですね?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

苦しいという訴えに対して、企業がどういうふうに対応していくのかは注目したい。

激変するアパレル業界のいまに迫っていきます。

「服を売らないアパレル店」

若者に人気の新ビジネスとは!?

百貨店「そごう広島店」の一角に誕生したアパレルショップ。

お客さん

かわいい~

一見、普通の店に見えますが、商品には値札が全くついていません。

さらにお客さんは服を袋に詰めてお金を払わず出ていってしまいます。

お客さん

宝探し感覚で楽しい。

いま若者を中心に支持を広げるアパレルを売らないアパレルショップとは…

その正体は…"物々交換"

広島の百貨店に先週オープンした期間限定のアパレルショップ「CLOSET to CLOSET」。

シャツにズボン、そして小物などおよそ400点の商品が並んでいます。

一見、普通のお店ですが、よく見ると店内のどこにも値札がありません。

そしてお客さんも支払いをせずに出ていきます。

一体なぜなのでしょうか。

エナジークローゼット
三和沙友里代表

予約制で着なくなった服を3つ持って来ると3つ持って帰ることができる。

お客さんは事前に3,000円の入場チケットを購入。

自ら持参した古着を3着かごに入れてから店内へ。そして、代わりに持ち帰る3着を選びます。

服の循環をテーマに若者から支持を集める「CLOSET to CLOSET」。服を売らないアパレルショップです。

お客さんはどんな服を持ってくるのでしょうか。

お客さん

友達の結婚式に着ていくワンピース。
着る機会が少なくなっている。思い入れもあるので捨てづらい。

お客さん

薄手のコート。
着る期間が短くてほとんど着なかった。

持ち込まれた服はすぐに店頭に並べられます。そのため、こんなことも…

エナジークローゼット
三和沙友里代表

きょうのお客様が持ってきてくれたコート。
循環が起きましたね。

女性が選んだ一着は先程の男性が持ってきた薄手のコートだったのです。

お客さん

不思議な感じ。

サステナブルをきっかけに若いお客さんを呼び込みたい百貨店などからも出店の依頼が殺到。

そごう広島店
ミライ価値・DX担当
村上智紀さん

サステナブルな取り組みをお客様に何か提案したいと思っても、普段の販売ということではなかなか難しい。
洋服を売らない洋服屋さん。
インパクトが強かった。

常設店は構えずこれまでに全国で50回近く期間限定ショップを開催。20代の若者を中心に累計2,000人以上が来場しています。

服を売らないお店はなぜ若者世代の心を掴むのか、エナジークローゼットの代表、三和沙友里さんにそのヒントについて聞きます。

新ビジネス「古着の物々交換」とは

佐々木明子キャスター

テーマを決めました。今回は「アパレル新時代」です。
まさに新時代だと思いますが、3着を持っていって3着を持って帰るという古着の物々交換、これはどうして思いついた?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

きっかけは自分自身が洋服を着ることが好きで、たくさん着たい、いろんなファッションを楽しみたいと思った時に、たくさん買って、買った服をどんどん捨てて、また買ってということに違和感があった。
考え初めて思いついたのが物々交換のようなサービス。

佐々木明子キャスター

なかにはちょっと使い古してボロボロになったものを持ってくることは?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

そういう意見をいただくこともあるが、実際は状態のいい洋服や思い出の詰まった服が集まっていて、想像以上にいい服が集まってきてうれしい。

佐々木明子キャスター

買い取りの店などもあるが、ここに来る理由は何だと思いますか?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

着なくなった洋服の行き場は買取店、フリマアプリ、回収ボックスなどがあると思う。
その中でもうちを選ぶのは捨てることや売ることに違和感を感じていたり、値段をつけられることに違和感を感じた共感が来店につながっていると思う。
思いの詰まった洋服や大切にしていた洋服が集まりやすいと思っている。

佐々木明子キャスター

ビジネスとしてはどうやって収益を上げていくのか?
入場料が3,000円ということですが?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

単価3,000円で原価は洋服を仕入れているわけではなく、持ってきたものが店頭に並ぶので原価はゼロ円。
1回のポップアップで100人を超える来場もあり、単純計算でも簡単に成り立つビジネスモデル。

佐々木明子キャスター

1回例えば30万円、それが月に何回かあればそれだけ資金が出てくるということですね。
そこに捨てたくない、大量廃棄したくないという思いがあるということ。
ここからはアパレル業界で問題になっている服の大量廃棄について具体的に見ていきます。

アパレル大量廃棄…どう向き合う?

捨てられた大量の服。日本の家庭から出る服のゴミの量は年間51万トン。

そのほとんどがリサイクルされることなく燃やされたり、埋め立てられたりしています。

1日あたりに換算すると、その亮は大型トラック130台分に相当します。

焼却の際に発生する二酸化炭素や埋め立てによる土壌汚染などが大きな問題となっています。

アパレル業界ではこうした大量消費、大量廃棄による環境汚染を見直す動きが広がっていて、地球環境に配慮したサステナブルファッションというキーワードが注目されています。

佐々木明子キャスター

三和さんの事業も服を捨てないのでサステナブルファッションになりますよね?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

はい。
もともとサステナブルファッションの問題は知っていたが、それを叶えようと思って作ったというのは違う。
一人の洋服好きとして洋服をできるだけ楽しむ上で生産者や地球に優しい形でいたいと思い、正しいと思うことをやっていたらサステナブルファッションと呼ばれるような形になったと思っている。

佐々木明子キャスター

百貨店からも引き合いがあるということですよね?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

百貨店の方もサステナブルなファッションをどうしたいいのか考えた時に私が考えていたことと同じようなこととぶつかったので共感していただき、お仕事をさせていただく機会が増えたと思っている。

佐々木明子キャスター

Z世代はサステナブル、いわゆるSDGs的な意識が高いといわれているが、どうしてそういう考えが身についているのか?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

SDGsという言葉を使おうと思っているかというよりは、もともと生まれた時からウェブがあって、世界中の情報に触れながら育ってきたので、生産背景や世界で起きている問題がより身近に感じやすいのは、Z世代以外の世代の方とは少しギャップがある部分かもしれない。

佐々木明子キャスター

世界の情報が瞬時に手に入るということなんですね。

アパレル業界の環境問題に厳しい目が向けられています。

日本はどう対応していくべきなのでしょうか。先進的な取り組みを進める日本企業を取材しました。

日本発 世界が注目の新ブランド

アパレル廃棄問題にどう対応!?

日本発、世界が注目する新ブランド「CFCL OMOTESANDO」。

その秘密は立体的に編み込まれたニットのデザインだけではありません。

CFCL
高橋悠介CEO

温室効果ガスを下げる取り組みも必要だが透明性の方が重要。

環境配慮の秘訣は"見える化"!?

東京・表参道に先月オープンしたアパレルブランド「CFCL」。

フォルムが特徴的なワンピースに色鮮やかなシャツ、特徴的なデザインのアウターまで。実はこのブランドの商品はすべてニット素材でできています。

CFCL
高橋悠介CEO

特徴はコンピュータープログラミングニットで作られている。

3Dコンピューターニッティングという製造方法で立体的に編まれていて縫い目がないのが特徴です。

CFCL
高橋悠介CEO

縫い目がないとストレッチ性が抜群にいい。
着心地を良くするという意味で重要。
裁断を必要とする服に比べて、ごみの出る量が非常に少ない。

今、このブランドが注目される理由のひとつが環境への配慮です。

製造を担当する都内の工場を訪ねるとワンピースが編まれていました。

こちらが編み終わったもの。店頭に並べる前に廃棄するのは腕先の白い部分の糸などほんの僅か。

裁断などが必要なものに比べ廃棄量は15%ほど減らせるといいます。

さらに使用する糸もペットボトルから再生したもの。

そしてこのブランドが最も力を入れているのが地球環境への影響の数値化です。

CFCL
高橋悠介CEO

温室効果ガスを下げる取り組みも必要だが、現状どのくらい出ているか公表するという透明性の方が重要。

例えばワンピースは1着あたり6.25kgのCO2を排出しているとの表記が。

さらに原料調達から廃棄処分までの全ての過程でどういった内訳で排出しているか計算して見える化。

サプライチェーン全体で環境問題への意識を高める狙いがあるといいます。

環境や人権問題などに貢献している企業に与えられる国際的な認証「Bコープ」を日本のアパレルブランドとして初取得。

CFCL
高橋悠介CEO

CFCLは売り上げの半分が海外。
付加価値として環境に配慮されていることや、人権に配慮されていることは説明する必要が出ている。

今年のパリコレに参加するなど世界を視野に入れるCFCL。

アシックスが9月に発表した世界で最もCO2排出量が少ないシューズともコラボレーションするなど、国内外でビジネス展開を加速させています。

CFCL
高橋悠介CEO

今までは会社の信用や価値は収益性や雇用人数ではかられていた。
今後はどのくらい社会に貢献しているか示していく必要がある。

アパレル新時代 古着再生の新技術

佐々木明子キャスター

アパレルの製造過程でCO2の排出量をいかに削減できるかなども注目されるようになったんですね?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

透明性は私もすごく大事だと思っていて、生産背景やコンセプトに共感してものを選んでいると思うので、こういう情報が開示されるのはうれしいと思う。

佐々木明子キャスター

なぜこの服を買うのかという意味をしっかり考えて見ているということですね。
三和さんが着ている服にも意味がありますね?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

柄の入っている部分とベージュの部分がもともと別の洋服でしたが、それぞれだと着れなくなった洋服をドッキングして1つの洋服に生まれ変わった商品を着ています。

佐々木明子キャスター

そういうのをアップサイクルと呼びますが、そういう試みも始まっているということですね。

それから別の面白い取り組みも。
鉢植えの土の代わりに着ることができなくなった洋服などのポリエステルの繊維を使って鉢植えができるようになるということですが、土よりも軽くてフワフワしています。
虫を寄せ付けにくいのが特徴ということで、三和さんもこの事業に関わっているそうですね?

エナジークローゼット
三和沙友里代表

着れなくなった洋服を提供して、この土がどうやってお客様に還元できるかというのを一緒に考えています。

佐々木明子キャスター

この土から植物を育てて綿花などが作られればそこから服が作ることができる。循環ができますね。

エナジークローゼット
三和沙友里代表

すごく素敵な循環だと思うので実現できたら嬉しいです。

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