日本国内では実は輸入車の売れ行きが好調です。
2017年の輸入車の販売台数は実に20年ぶりに30万台を上回りました。

実際にどんなメーカーの車が売れているのか?
1位 | ドイツ | メルセデス・ベンツ |
2位 | ドイツ | BMW |
3位 | ドイツ | フォルクスワーゲン |
4位 | ドイツ | アウディ |
5位 | ドイツ | BMW MINI |

やはりドイツ勢が強いです。
メルセデス・ベンツ、NMW、フォルクスワーゲンと、上位5社は全部ドイツ勢という状況になっています。
ところが販売台数の伸び率で見てみると実は眺めが一変します。
1位 | フランス | シトロエン | 56.9% |
2位 | フランス | ルノー | 34.2% |
3位 | イギリス | ランドローバー | 13.6% |
4位 | フランス | プジョー | 11.3% |
5位 | スウェーデン | ボルボ | 8.3% |

フランス勢がグッと上位に入ってきます。
トップのシトロエンは57%近く伸びています。ルノーも34%以上、大幅に伸びています。
なぜフランス車が人気なのか?
今回は乗り心地も含めてWBSが徹底取材してきました。

プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社
[blogcard url="http://www.citroen.jp/home.html"]
いま人気が高まっているフランス車。
その理由を探るべくシトロエンの中央ショールームに行ってみると、人気の高さを表すように週末、多くのお客様で賑わっていました。


シトロエン C3
中でも注目は「シトロエン C3」。


2017年、シトロエンの販売台数を大きく伸ばした人気のSUVテイストのコンパクトカーで2トーンカラーのポップなデザインが特徴です。

お客様は、
日本車にはないよね、デザインとか色使いとか。

特徴的なのがいい。かわいいね。

普段は日産のノートに乗っているという男性は、
僕はここが好きですね、ライトが分かれているところ。こういうところにオシャレを感じます。「個性的なクルマ」といえばフランス車になるかな。

個性的なデザインは外観だけでなく内装にも。
ドアノブは旅行カバンの取っ手をイメージしています。


ほかにはない個性的なデザインがフランス車人気の最大の理由のようです。

プジョー・シトロエン・ジャポンのクリストフ・プレヴォ社長は、
「かわいい」というような日本人のお客様が気に入る点はクリアしているのではないか。
「かわいい」だけでなく、「乗り心地」も兼ね備えている。

では、その走りについては?
試乗
試乗した滝沢孝祐記者は、

加速もスムーズでエンジン音も気にならないくらい静か。段差を乗り上げるときでも突き上げるような感覚があまりなくとてもスムーズに運転ができます。
販売価格
個性的なデザインに加え、走りも上品なフランス車「」シトロエン C3」。
値段は220万円ほどです。

「価格については?」
思ったよりも安いと思った。

ドイツ車など、ほかの輸入車に比べて価格が手頃なのもフランス車の魅力の一つとなっています。

毎年、最低1モデルは市場に投入していく。
来年はシトロエンが創立100周年なので日本におけるシトロエンの存在感を大きくしていきたい。

ルノー・ジャポン株式会社
[blogcard url="http://www.citroen.jp/home.html"]
好調なフランス車、ほかにもあります。ルノーです。
ルノー・ジャポンの大極司社長に案内してもらいました。

ルノーの歴史はシトロエンよりも古く、創業は1898年。F1にも参戦する老舗メーカーです。

こちらの売れ筋は約1年前に新モデルを投入した「トゥインゴ」です。


フレンチタッチのデザイン、カラー、それがお客様に受け、販売台数も増えている。
購入者は30~40代の人。女性が多い。

先程のシトロエン C3よりも一回り小さいトゥインゴ。

値段はなんと180万円からあります。

この安さには秘密があります。
安さの秘密
大浜平太郎キャスター、
コストを抑えるための工夫は随所にあります。例えばサイドミラーは電動ではありません。手動でしまうタイプになっています。他にも後部座席の窓も電動ではなく手動で開けます。

シンプルな構造にすることで値段を抑えました。
大極社長は、
国産車でもいろいろな機能を付けると軽自動車でも200万円にいく。国産車から輸入車に移るのは勇気がいるが、輸入車の入り口のようなポジションにいる。

トゥインゴの特徴
そしてつトゥインゴ最大の特徴はクルマの後ろ側にあります。
ここにエンジンがあります。いわゆるRR(後部エンジン・後輪駆動)。

「メリットは?」
車輪が曲がる角度がすごく広くとれる。

ほとんどのクルマはエンジンがクルマのフロントにあります。
そのためクルマのフロントはぎっしり詰まっていてタイヤが動くスペースは小さくなります。

一方、クルマの後ろにエンジンがあるトゥインゴはフロントにスペースができ、タイヤをより大きく動かせます。

小回りが利くこともフランス車人気の利用のようです。

街中を走ってみると、
見かけはとっても優しい静かなおとなしいクルマに見えますが、運転をしてみると相当固い作りになっています。路面の振動も直に伝わってくる感じがあります。
このクルマは走り出しよりスピードにのってきたほうが安定する。遠出がこのクルマは気持ちが良いかもしれません。
狭い路地も難なく進みます。
広がるフランス車人気。今後も続くのでしょうか?
他社は自動運転やAIなどの技術を前面に出している。われわれはボリュームメーカーではないから自分のファッションやセンスを大事にしたい、ちょっと違うクルマに乗りたい人の選択肢でもある。
