中国政府が輸入の拡大をアピールする中国国際輸入博覧会が11月5日に上海で開幕しました。
こちらのイベントには150以上の国と地域から企業が参加します。
去年は日本円でおよそ6兆円もの商談が成立したという大イベントです。
日本企業も中国市場でのシェア拡大に向けて参加しています。日本の強みを生かせる分野とは一体何なのでしょうか?
中国国際輸入博覧会
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上海で開幕した中国国際輸入博覧会。
去年から始まったイベントで中国に製品やサービスを売り込みたい企業が世界155の国と地域からおよそ4,000社出展しました。
中でも最も広い面積を出展していたのは意外にも貿易交渉が続くアメリカです。
中国市場向けに電気自動車を販売するテスラやシステムキッチンを販売するGE。
さらに…
上海市局の菅野洋平記者、
こちらはマイクロソフト。アメリカからの出展です。そしてすぐ隣にはFacebook、そしてInstagramのブースが出ています。
中国での使用が禁止されているFacebookやInstagramも今後の市場開放に向け出展しました。
習近平国家主席
巨大な中国市場をアピールすべく政府肝入りで開催された輸入博。
フランスのマクロン大統領を招待し、ヨーロッパとの友好関係を演出。
中国市場の開放を進めると強調しました。
習近平国家主席、
今後も市場開放を進める。関税を一層引き下げる。
その一方で。
保護主義と一国主義に断固として反対する。
貿易協議が続くアメリカの保護主義を牽制しました。
日本企業
この展示会には日本企業も多く出展。
最新の産業用のロボット技術や米や日本酒といった食品など幅広い分野で364の日本企業が参加しました。
中でも今回目立ったのが介護。ヘルスケア分野です。
パナソニック株式会社
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1,000平米もの大規模なブースを構えたパナソニック。
こちらは高齢者の生活をイメージした部屋の展示です。ここには車椅子の人でも操作がしやすいような位置につけられた電気スイッチ、コンセントが提案されています。さらにこのコンセント、コードに足が引っ掛かっても転んでしまわないようにマグネットで簡単に外れるようになっています。
他にもバリアフリーのトイレや電動ベッドなど高齢化ビジネス先進国である日本のノウハウを売り込む狙いです。
そのパナソニックのブースを訪れる黒服の集団。実は彼らは中国の地方政府の幹部です。
現地部門の社長自らお出迎えします。
パナソニック中国・北東アジア社の本間哲朗社長、
各省のトップクラスの方々で中国の場合は国営企業や省の政府が影響力を持っている会社がたくさんある。
何にいま関心があるのか探る上で非常に貴重な機会。
花王株式会社
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一方、こちらは赤ちゃん用のオムツですでに中国でトップクラスのシェアを誇る花王。
澤田道隆社長自ら中国に乗り込む力の入れようです。
花王が売り込むのはWBSでも取り上げた人工皮膚の技術。
薄い膜で肌を覆うことで寝ている間の保湿効果が期待できるといいます。
市場が大きいだけではなくて中国の消費者、中国の女性は感度が非常に高い。
私たちの新しい技術をしっかり理解してくれる。
私自らここに来て輸入博で広く中国の方々に存在感を示していきたい。