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[WBS]サンタが足りない!ツリーも…なぜ?クリスマスに"異変"

2021年12月13日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

アメリカのクリスマスの影響を及ぼすのは竜巻だけではありません。

クリスマスツリーをはじめ、クリスマスに関わるさまざまな商品や現場で異変が起きています。

その背景を探りました。

サンタが足りない?ツリーも…アメリカのクリスマスに異変

アメリカ西部、ロッキー山脈の麓に位置するコロラド州デンバー。

25日のクリスマスを前に街は美しく彩られ、この季節ならではの特別なイベントが行われています。

この日、デンバー市内のショッピングモールで開かれていたのはサンタクロースとの写真撮影会。

サンタクロース。

黄身は本当にハンサムな男の子だ。クリスマスに何が欲しいか話をしよう。

アメリカでサンタは職業のひとつ。小さい子どものいる家庭はサンタとの記念撮影のためにモールを訪れるため、ショッピングモールにとっては年末商戦の集客に欠かせない存在です。

しかし、今年はある異変が起きていました。

18年に渡ってサンタを務める72歳のラリー・プロップさんは…

先週は朝9時半から夜の8時まで休憩なしで仕事だった。

例年に比べて2倍は仕事をしている。

経済の再開で対面によるイベントが増える中、新型コロナ感染を恐れ引退するサンタが相次ぎました。その結果、サンタの人手不足が深刻になっているのです。

さらに…

健康上の問題を抱えているサンタは何人もいる。

医者に「コロナワクチンを打たないと死ぬかもしれない:と言われた人もいる。

アメリカでは5歳から11歳の子どもへのワクチン接種が先月始まったばかり。高齢で基礎疾患を抱える人の割合が多いサンタにとってこの仕事はリスクが高いのです。

家族から「仕事を辞めるのを考え始めたほうがいい」と言われた。

クリスマスの過ごし方を変えるときかもしれない。

サンタの派遣会社の社長のスーザン・メスコさんもサンタが足りないため自ら現場でイベントをこなしています。

今週末は130のイベントを9人で回している。

プロではない人にサンタ役をさせてもお客様の期待には応えられないだろう。

異変はサンタの人手不足だけではありません。

西部オレゴン州にあるクリスマスツリー用の木を生産する農場「ヘンフィルツリーファーム」。

人口のおよそ4分の3、実に9,400万世帯がクリスマスツリーを自宅で飾るアメリカではこの日もツリーを買い求めようと多くのお客様で賑わっていましたが…

ここ5年くらいでかなり価格が上がっている。

今はまだ我慢できるが作り物のツリーを検討するのが現実的になってきた。

この農場ではツリーの価格が去年に比べておよそ8%値上がりしました。何が起きているのでしょうか?

ワシントン支局の中村寛人記者。

私がいるこの場所もクリスマスツリーの畑ですが、茶色く枯れてしまった木が目立ちます。

この農場を経営するジェイコブ・ヘンフィルさんは…

ことし6月、気温が47度まで上がった。95%の木がその暑さで枯れてしまった。

原因はこの夏にオレゴン州を襲った記録的な熱波。気候変動の影響も指摘され、この農場のツリーの苗木、およそ4万本が枯れてしまったといいます。

問題は木が成熟する8~9年後、その頃木が足りなくなっているだろう。

品種によって差はあるものの成長までに10年前後かかるクリスマスツリー。

アメリカでツリーの最大の産地であるオレゴン州では山火事や干ばつの影響で農家の撤退や縮小が始まっていて、この5年間で生産量は27%減少。ツリーが手に入りづらくなっているのです。

今年はサンタも不足しているし、ツリーのオーナメントやスタンドなどさまざまな不足を目の当たりにしている。

実際にツリーのオーナメントを売る店「クリスマスコテージ」を訪ねてみると…

品切れや売り切れという札が目立ちます。

実はオーナメントのおよそ90%を中国に依存するアメリカ。

コンテン不足などサプライチェーンの混乱で取材した店ではおよそ1年前に注文したのに届いていない商品もありました。

異変尽くしのクリスマス。オミクロン株の影響など不安もある中、ヘンフィルさんは無事を願うばかりです。

今年も乗り切って来年はいつもの伝統的な行事に戻れることを願っている。

人々はクリスマスを愛しているのだから。

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