10月16日は世界の食糧問題を考える「世界食料デー」です。
日本でも年間621万トンもの食料がまだ食べられるのに捨てられてしまうという食品ロスが問題になっています。
これは国民一人が毎日おにぎり1個を捨てている計算になります。
こうした食品ロスを減らすための取り組みが各地に広がっています。
あのうどん県でも捨てるはずだったうどんが意外なものに変身していました。
さぬき麺業 松並店
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香川県で人気のランチといえば、もちろん讃岐うどんです。
うどんを週5回とか食べる。
うどん県として知られる香川県。その美味しさのヒミツは讃岐うどんならでは「ゆでたて」の提供です。
さぬき麺業株式会社の香川政明社長は、
讃岐うどんということで出来たてを食べてもらう。
なんと茹でてから20分がうどんの命。それ以上経ったら捨ててしまうのです。
本当は食べられるけれども20分たったらお客様には出さない。
この店で作るうどんは1日約600食、そのうち1割が廃棄になります。
さらに麺を製造する過程で出る切れ端も廃棄します。
工場の分も合わせるとその廃棄量は年間150トンにもなります。
株式会社ちよだ製作所
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こうした廃棄うどんを減らす取り組みがありました。
ちよだ製作所は発電プラントなどを作る工場。
その技術を使いある発明をしたのたです。
ちよだ製作所の尾嵜哲夫さん、
これがメタン発酵プラント。
廃棄うどんで発電する装置。
上から中を覗いてみると液体から泡が。実はこれうどんが発酵してできたメタンガスです。
タンクの中で35日間たまって発酵する。上の方にはガスがたまっている。
その仕組みは廃棄うどんを発酵してメタンガスを発生させます。そのメタンガスを燃やして発電機のモーターを回して電気に変えています。廃棄うどんが資源に生まれ変わった瞬間です。
発電できるのは1時間あたり25キロワット。30~40世帯分の電力です。
四国電力に売電すると年間800万円の収入が得られます。
さらに発酵後のカスは乾燥させて堆肥にすることでゴミをなくします。
うどんだけではなく、他の食品廃棄物でもエネルギーに変えていく。全国に広げたい。
イオンリテール株式会社
[blogcard url="http://www.aeonretail.jp/"]
食品ロス削減の取り組みは大手の小売チェーンでも始まっています。
イオンの三宅香執行役は、
食品廃棄物を2025年までに半減したい。
10月16日、初めて食品ロスの具体的な目標を発表したイオン。
これまでイオンではスーパーで食品を加工したときなどに出る残りを堆肥として加工し自社の農場などで使うなど食品ロス削減に取り組んできました。
今回さらにプライベートブランドの加工食品の賞味期限表示を年月日から年月に変更していきます。
賞味期限を1日過ぎただけで廃棄してしまうことが食品ロス増加の原因のひとつとも言われていて、こうした表示の変更で食品ロスの削減が期待されます。
また売り場では食品が長持ちする保存容器なども販売していく予定です。
お客様は、
冷蔵庫の奥の方にあったナスが出てきたので今朝捨てました。
食品を大量買いしておいて結局使わずに捨ててたことがある。
こうした動きはほかの食品会社でも。味の素や飲料メーカーのAGFでも賞味期限の表示の一部を年月日から年月に変更しています。
企業が取り組み消費者も意識を変える事が食品ロス削減につながります。