中国のテクノロジーの最先端をシリーズでお伝えする「中国Tech」。高級ブランド品市場の成長とともに中古品市場が拡大している中国ですが、一方で偽物が出回り対策が急務となっています。そこでAIを活用し、瞬時に偽物を見分ける技術を取材しました。

潜入 偽ブランド品マーケット
広東省広州市。

ここは中心部から離れた住宅が立ち並ぶエリア。記者が向かったのはとあるマンションです。電気の消えた薄暗い階段を数フロア上がるとマンションの一室へと案内されました。そこにあったのは偽ブランド品の闇店舗。

これはセリーヌ。これはプラダ。

そっくり。

さらに奥に進むと壁一面ショーケースの部屋が。

スーパーコピーと呼ばれる精巧に作られた偽物が並びます。香水にサングラス、高級時計などのあらゆる偽物が売られています。

新型コロナの影響でお客さんが激減したといいますが…

店員。
独自の税関ルートがある。アジアの税関に引っかかる心配はほとんどない。

独自ルートで輸出しているといいます。

こうした偽ブランド品を最新テクノロジーで排除する取り組みが始まっています。

北京市内にある中古ブランドショップ「東良中古VINTAGE」。


すべての商品に付けられているのがこの黒いタグ。スマートフォンでスキャンすると…

出てきました。この商品が本物であると書かれています。

実はこれ、AIを使った鑑定。入荷したすべての商品をAIで本物か偽物か鑑定しているといいます。
東良中古VINTAGEの姚遠オーナー。
偽造品の製造技術はさらに発展している。

専門の鑑定機関がたくさん必要。人の鑑定だと仕事量が多すぎる。

AI鑑定サービスを手掛けているのが北京に本社を置く図霊深視。

偽物をどう見分けているのか。唐平中CEOが見せてくれたのはルイ・ヴィトンのバッグ。
全く同じハンドバッグが2つ。

1つは本物でもう1つは偽物。見分けてください。
