中国では「ドローン」や「ロボット犬」など、おなじみのロボットの他にも様々な分野で活躍するロボットの開発が急速に進んでいます。国を上げてロボットの開発に力をその理由を取材しました。
中国 最新ロボット大集合!「クレープ製造」から「さび除去」まで
北京で始まったロボットの展示会「2022世界ロボット大会」。国内外のおよそ130の企業が参加し、最新技術を展示しています。
北京支局
佐藤真人記者

こちらにあるのは全自動のクレープマシンです。ロボットがクレープを焼いて提供してくれるということですが、出来上がりがどうなんでしょうか。
ひっくり返す時に少し破れてしまいましたが、5分ほどで焼き上がって出てきました。
北京支局
佐藤真人記者

早速、食べてみたいと思います。焼きたてですごく熱いです。街で買ったクレープと同じ味がします。
開発に4年をかけたというこの販売機、すでにおよそ40社に販売したということです。
北京支局
佐藤真人記者

こちらのブースにスゴいロボットがいます。ほぼ90度の壁をよじ登っています。
こちらは船の表面のさびを取るロボットです。磁力で船の表面に張り付き、水の力でさびを落とします。
北京史河科技
劉彦雨さん

造船所の労働環境が非常に悪く、作業員は多くの職業病になりやすい。
北京史河科技
路保安さん
われわれの製品は品質と性能が上がり、コストは下がっています。
価格は海外市場において競合他社の半分です。

なぜ人口の多い中国でロボット開発が盛んなのでしょうか。
中国では大卒以上の若者が増える一方、製造や物流分野では人手が足りない雇用のミスマッチが深刻になっています。このため自動化や無人化するロボット技術への需要が高まっているのです。
中国のロボット産業の市場規模は2023年には2兆7,000億円以上に成長する見通しです。
せの背後には習近平指導部の強い後押しが。中国政府は去年、2025年までにロボット技術を世界のトップレベルに到達させる目標を掲げました。
台湾をめぐってアメリカとの対決が激しくなる中。中国は欧米に頼らない製造業やサプライチェーンを構築するために今後もロボット産業への重点的な投資を行う姿勢です。