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[モーニングサテライト]「中国焦点」旅行・ネイル・読書…結婚は急いでいない

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「中国焦点(チャイナフォーカス)」です。

今回は中国社会の人口構造の変化について取り上げます。中国の結婚件数の推移は、2013年以降減少が続いています。直近の2021年は2013年から4割ほど減っています。これは結婚をせずにひとりでいるという人が急速に増えているということですが、こうした事態は中国社会にどんな変化をもたらしているのでしょうか。

旅行・ネイル・読書…結婚は急いでいない

北京市内。ある女性の自宅を訪れました。

北京出身の汪及瀚さん(42歳)。両親が購入した2LDKのマンションでひとり暮らしをしています。

その生活は悠々自適そのものです。

汪及瀚さん

これが最後に海外旅行したときのもの。

壁には日本やドイツを旅行した記念の絵はがきやチケットが。

汪及瀚さん

本と一緒に自分の好きなものを置いている。

松本清張や東野圭吾などを愛読しています。

汪さんはイギリスの大学院を卒業し、北京にあるギリシャ大使館に務めています。

月給は23万円ほどで平均よりも高く、経済的に安定していて結婚を急いでいないといいます。

この日、休暇の汪さんはある場所へ。

2週間に1度通うネイルサロンです。

美容関連には年間80万円程度を使います。

ふくらむ消費!おひとりさまがターゲット

GDP世界2位の経済大国になった中国で独身人口は2億4,000万人。

経済的に安定した「おひとりさま」が増加し、その層を狙うビジネスも増えています。

北京市内の飲食店「北京 一影間」。座席はすべて1人用のカウンター席です。

北京支局
佐藤真人記者

こちらがおひとりさま向けのカウンターになっています。仕切りで両側と区切られています。
注文はQRコードを携帯で読み取って、携帯の中で注文することができます。

メインの料理はうどんです。客単価は1,600円ほど。

ひとりだけの空間を保ったまま食事をできるのが売りです。

去年11月に開店しましたが昼時にはほぼ満席になります。

うどん店「一影間」
郭兆意さん

自分に向き合うと言うことはまさに自らの内面を探る過程だと思う。
今の若い人たちは自分の時間を大切にしたいという欲求があると思う。

さらにおひとりさまによって急成長している業態があります。

ペット業界です。

中国では独身者のおよそ6割がペットを飼っているという調査結果があります。

2020年の市場規模が6兆円のペット産業は2023年には9兆円まで成長すると見込まれています。

猫専門の店「北京 MEOW PLUS 喵+」にはひとり暮らしの飼い主が出張などの際に猫を預ける豪華なペットホテルがあります。値段は1泊8,000円です。

さらにおひとりさまから非常に好評だというサービスも。

20キロほど離れたマンションに到着。ペットを自宅まで引き取りに来てくれるサービスです。

ひとり暮らしで猫を飼う女性

とても便利でよい。時間を大幅に節約できる。

飼い主が店に行く時間がないときにタクシー代を負担するだけでこのサービスを利用できます。

この日の費用はタクシー代とサロン代合わせて1万5,000円でした。

MEOW PLUS 喵+
Stellaさん

会員は400人のうち約70%がおひとりさま。
おひとりさまは今後ひとりひとりに対応したサービスやより専門的できめ細かいサービスを求めていくでしょう。

もう手遅れ?中国社会 いびつな姿

中国経済が専門の津上俊哉さん。

おひとりさまビジネスが盛況の裏には中国社会の重大な変化があると指摘します。

現代中国研究科
津上俊哉さん

新しい消費形態が発展しつつあることだが、裏を返すと若い人たちが結婚をしなくなっている。
結婚が遅くなっている、子どもを作らななくなっている。
そもそも一人っ子政策がを続けすぎて少子高齢化がものすごく深刻化していて、もう手遅れという感じ。

習近平指導部は一人っ子政策を転換。去年、夫婦が持てる子どもの数を3人まで認めました。

しかし、おひとりさまを謳歌する汪さんは冷ややかに見ています。

汪及瀚さん

産むか産まないか、いつ産むか、何人産むか、誰にも関係ないことです。
口出しできるところではありません。
無意味だと思う。私たちは機械ではないのだから。
だから政策のレベルで干渉してくることにまったく意味がない。

中国の出生数は年々減少。子育て支援の充実が求められますが現在の政府に財政的余裕はないといいます。

現代中国研究科
津上俊哉さん

政府予算の半分ぐらいは年金・教育・医療とか民生絡みの支出になっている。
そういうところは切れないとなるとあと何切るんだと、国防費かと。
これから米中の対立が激しくなるから国防費はむしろ上げないといけない。

大浜平太郎キャスター

中国の経済成長は確かに成長率が落ちてきているが、もう頭打ちでこれから下がり続けることにもなりかねない?

現代中国研究科
津上俊哉さん

成長率はだんだん下がっていくのがノーマルな姿だと思う。
無理をするとまた不動産バブルが発生することになる。
取れる選択肢がどんどん狭まってきている。

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