中国では上海市などで新型コロナ対策として強力なロックダウン、都市封鎖の措置が取られていますが、4月25日に首都北京でも対策が強化されました。ロックダウンなどのさらに厳しい措置が取られるとの懸念が浮上し、市内では食品の買いだめも起きています。こうしたゼロコロナ政策の経済への影響が懸念され、中国では株価が大きく下落しました。
中国・北京で感染対策強化!"ゼロコロナ"に警戒 株急落
4月25日午前、北京市内のスーパーには行列が…
北京支局
杉浦啓佑記者

北京市内のスーパーには多くのお客さんが訪れています。野菜売り場の一部は売り切れが出てしまっています。
きゅうりやトマトの売り場にお客さんが殺到。卵を数十個単位で購入していきます。
買い物客

やはりちょっと心配で少なくとも1週間分ぐらいの食料はあった方がいい。
これらは全部必要なものだ。
市民による買いだめの発端となったのは北京市の24日の記者会見でした。
北京市当局の会見

新型コロナの感染が高いレベルを維持し広がりを見せていてリスクが高い。
市民の安全と健康を守るため北京市でPCR検査の範囲を拡大する。
北京市の1日あたりの新規感染者数はひと桁が続いていましたが23日以降二桁に増加しています。
市内には別の行列も…
PCR検査です。
日系企業も多く集まる朝陽区では住民およそ350万人と通勤する人を対象に週内に3回の検査を義務付けました。
また感染者が集中する地域では居住エリアから出ないよう求める措置も講じています。
一方…
上海支局
河渕準平カメラマン

こちらは上海市内の中心部ですが、車や人を歩く人はほとんど見かけず街中がひっそり静まり返っています。
先月28日からロックダウンが続く上海。
それでも4月24日に新たに1万9,455人が感染。死者は1日としては過去最多となる51人。
ロックダウンが長引く一方、感染の高止まりが続いています。
経済を冷え込ませるロックダウンが広がるのか、株式市場ではそうした懸念が高まり上海総合指数は大きく下落。およそ1年10ヵ月ぶりに節目の3,000を割り込みました。
アジア市場のほか、ヨーロッパの市場でも株価が下落しています。