アメリカのラスベガスで8日、世界最大の家電・ITの見本市「CES」が開幕しました。
過去最多となるおよそ4,500社が出展し、延べ18万人の来場が見込まれるなど企業にとっては商談のビッグチャンスです。
そして日本からはある分野で革命を起こすことを目指すベンチャーや初出展となる家電以外の大手メーカーが参加しました。
一体、どんな狙いがあるのでしょうか?

CES
[blogcard url="https://www.ces.tech/"]
世界の最新技術が一堂に会する「CES」。

株式会社Genics
[blogcard url="https://genics.jp/"]
まずWBSが注目したのはこちら。

日本のベンチャー企業が共同で出展しているエリアです。
来場者の視線の先にはまさかの入れ歯、ではなく右側のなにやらうごめく機械が…

Genicsの栄田源社長、
かなりの需要がある。

歯磨き革命をしたい。

こちらは早稲田大学発のベンチャーが開発した全自動歯磨きマシン。

手の平サイズで重さは一般の電動歯ブラシより少し重い150グラムほどで口にくわえて使います。


3Dプリンターで作ったマウスピースに歯を包むような形でブラシを装着。

上下左右に動き、軸に付いているバネの力でしっかりと歯に沿って磨くので口全体をわずか30秒で磨くことができます。


水を使わなくても歯磨きの効果があるということです。
うまく設計することでしっかりとブラシを動かすことに成功した。

歯磨きは万国共通の悩みだとして日本ではなくいきなり巨大市場のアメリカでアピールすることを選びました。
アメリカ人の参加者は、
とても素晴らしい製品だ。

家にあったら使いたい。

フランス人の参加者、
最先端の製品だ。

時間の節約にとても役立つ。

歯磨きをしながら他の作業ができる時短の効果だけでなく、介護の現場で活用すればヘルパーの負担は大幅に減らせるといいます。

価格は数万円で19年度中の試験販売を目指す考えです。

積水ハウス株式会社
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続いては初出展の積水ハウス。

こちらも新戦略の発表の場にCESを選びました。
積水ハウスの仲井嘉浩社長は、
事業領域を住宅建設のハードだけでなく住民の住み方や生活サービスまで拡大し今後の事業成長につなげていく。

積水ハウスが日立やNECなどと打ち出したのは家をサービスの場と位置づけ、住む人の生活データを収集し健康管理などに活かす次世代型住宅です。

センサーで住民の心拍数や呼吸を検知しているので脳卒中や心筋梗塞で倒れてしまうような異常事態が起きても家が自動で救急通報を行い早期発見につなげます。

こうしたサービスを盛り込んだ住宅を2020年春にも発売するとしました。
日本が超高齢社会に入っていく。

人生100年時代の成熟社会に入り、これは近未来の世界の課題と共通する。

将来的にはこのサービスをアメリカにも移植する可能性を模索したい。

パナソニック株式会社
[blogcard url="https://panasonic.jp/"]
一方、50年以上続くCESに初回から出展し続けているパナソニック。

次世代型の自動運転EV(電気自動車)のコンセプトカーを披露しました。

このクルマは人を乗せるだけでなく、上部の車室部分を自在に変えることでさまざまな使い方ができます。

CESの場ではパナソニックが得意とする冷蔵ショーケースを実装したモデルを展示しました。

「パナソニックが自動車メーカーになる?」
パナソニックの津賀一宏社長は、
今ある自動車メーカーになるつもりは全くないし、それは無理。

われわれは家電メーカー、住宅メーカーの強みを生かしたイーモビリティー(電力使用の車両)メーカーになる。
