株式会社ワコール
[blogcard url="http://www.wacoal.jp/"]
京都の大手下着メーカー、株式会社ワコール。
その建物の一角に何やら不思議なものが。全ての机に細長いパイプのようなものが突き出しています。
継ぎ目がなく曲げられただけのシンプルなデザイン。これは家電だといいます。
使う時はパイプの先をタッチします。実はこれLEDライト。

おしゃれ。こんなところに調整があるのもいい。
つけて消した時に、それに気付くくらい自然な感じ。
株式会社ワコールがこのLEDライトを導入した理由は?
ワコールスタディホール京都の鳥屋尾優子さんは、
優しい光で目も疲れませんし、長時間いても疲れないというのが大きな選定理由。
3万8,000円と高めの値段ですが、2011年の発売から売れ続けているというこのライト。一体どこが作ったのか?
ビーサイズ株式会社
[blogcard url="http://www.bsize.com/"]
案内人の江口洋介さん。
独自の物づくりをしている家電メーカーがあるということで新横浜にやって来ました。
「フロアに対して社員の方が少ない?」
ビーサイズ株式会社の代表、八木啓太さん、
6人で製品を開発している。
こちらが開発した最初の製品。LEDのデスクライト。

1人で創業して1人で開発した商品。
「カタチもシンプルでジャマにならない。」
2つ目の製品。スマホを置くだけで充電できる製品。

「家電の開発はいろいろな人が携わって、いろいろな実験をして、いろいろ会議をして開発するイメージですが、それを6人で?」
最初にまず試作を行う。先程の充電器の木の部分の製品。これは3Dプリンターでつくったもの。大企業だと部品(試作)をつくるのに1週間くらい必要。我々は3時間でできてしまう。電子基板をつくる機械も用意している。小さな回路や基盤みたいなものも、この装置で試作を行って正しく機能するかどうか検証する。試作品を使ってみたうえで、もっとこういう方がいいんじゃないかなと、ユーザー目線で企画を変えていく。
「商品開発で通っても、カタチになるまではクエッションは現れそうですもんね。」
大企業で一度企画が通ってしまうと、その計画を達成しなければいけないので、企画をより面白いアイデアに変えていくとか修正するということが非常に難しい。
「触ってみたり、使ってみたりしながら変えていく。大変ですね。」
新しい製品を3年かけて、こちらで開発を行っている。
パソコンのソフトで設計しているのが新商品。人工知能を搭載したロボット。モデルチェンジを繰り返しながら購買意欲をかき立てていくというより、しっかりこだわっていいものを自分たちの満足いくものをつくって、お客様に長く使ってもらえる製品をつくりたい。間もなく仕上がる。
新製品
川崎市、ビーサイズ株式会社の八木啓太さん(34歳)が新製品の開発に動き出していました。
やって来たのは部品作りを依頼したプラスチックの成形工場、三光ライト工業株式会社。
この日は出来上がりのチェック。
金型に溶けたプラスチックを流し込むと部品が出てきました。組み合わせると丸みのある小さな箱に。
継ぎ目の美しさを確かめます。
シンプルで小さな箱だけど、大手メーカーもまだ取り組んでいない新しい領域だと思うので、我々がリードしていけるような製品、サービスに育てていきたい。
試作品
2月、この日は6人の社員総出で新たな家電の試作品作りです。
あのプラスチックの箱に電子回路の基盤をセット。その上にバッテリーを装着します。蓋をしてケースを組み上げれば試作品の完成です。

すると八木啓太さん、試作品をカバンの中に。
実は八木啓太さん、確かめたいことがありました。
横浜のあざみ野駅で地下鉄を下車。ホームで試作品とスマートフォンを取り出しました。何をしているのでしょうか?
確認を終えたら電車を乗り継ぎ、都心方面に向かいます。降りたのは渋谷駅。
ここでも地下の通路で試作品とスマートフォンをチェックします。
夕方、再び会社に。
実験データ見られますか?
パソコン画面に映し出されたのは、この日の八木啓太さんの移動ルートでした。
試作品はカーナビなどで使われるGPS信号や地下でも有効な無線から正確な位置を割り出すというもの。その情報を3分毎に送信していたのです。
八木啓太さん、この端末で新たなサービスを考えていました。
ランドセルにポンと入れると保護者の代わりに、このロボットが付き添いをしてくれて小学生が無事に通学しているか、何か危険な行動をとっていないかということを、このロボットがいつも見守ってくれる。
3月10日、八木啓太さんはあるお宅を訪ねました。
こちあは小さなお子様がいる知人のお宅。
八木啓太さん、実際に新商品を使ってもらうモニターテストを依頼していたのです。
お母さんのスマートフォンを使ってどんなものなのかを説明します。
すごく便利。
10歳の長男、瑛士君(10歳)が学校から帰ってきました。
これから塾に行く瑛士君に早速、端末を持ってもらいます。
これを忘れないように。出さなくていいから。塾に着いても一切触らなくていいから。
瑛士君、車の行き来の多い大通りへ。ここからバスに乗って塾に向かいます。
一方、リビングのお母さんは、
バスに乗っていったんだ。何も見えない状態だと心配だけど、こういうものがあるといいと思う。
3分に1回、子供の位置を知らせてくれる。更新の頻度がここまで多いサービスはなかったといいます。
さらに八木啓太さん、最大の特徴を伝えます。
「どこ行った」とか「今日は寄り道しているみたいだよ」とか「普段行かない所に行ってしまって危ないよ」とかいうのを教えてくれるロボットです。
位置情報を受け取るコンピューターが人工知能を使って日頃の行動を学習。移動パターンを認識します。
いつもと違う場所に行くと保護者のスマートフォンに自動的に異変を知らせてくれるというのです。
八木啓太さんは以前、富士フイルム株式会社の開発者でしたが自分にしかできないものを作りたいと退社。
2011年に一人で家電メーカーを起業しました。
今の一番の息抜きはもうすぐ2歳になる子供と遊ぶことです。長男の誕生が新たな家電を発想するヒントになったそうです。
ちょうど息子が生まれた2年前くらいに。なかなか目が行き届ききれない不安を抱えている方もいらっしゃると思う。そういう方をうまくサポートできるツールがあればいいなってところから着想した。
モニター開始から1週間
1週間後、八木啓太さんはモニターをお願いしている家を再び訪ねました。
すると想定もしていなかった意外な指摘が。
バスに乗っていることもちゃんと分かったけど、バス停に迎えに行かなければいけなくて時間間隔が3分くらいあると誤差が生じてしまって、迎えに行けるというのが一番大切なので、そこがもうちょっとうまく機能してくれないと。
迎えのタイミングが合わないと夜道に子供を一人で待たせてしまうこともあるというのです。
果たして八木啓太さん、どうする?
株式会社ゴーガ
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家電ベンチャー、ビーサイズ株式会社の八木啓太さん。
人工知能を使った新商品の開発が大詰めを迎えていました。
東京・渋谷、モニター調査で出た不満を解消しようとあるオフィスを訪ねます。
システムの開発に協力をしてもらっている株式会社ゴーガ。
バス停まで夜は迎えに行くそうなんです。だからバス停にいつ着くのかっていうのが一番正確に知りたい。
1分間隔にはできる?
できると思います。
頻度が高まることでユーザーの安心感が高まるのか1回見てみたい。
これまでよりも位置情報を知らせる間隔を短くしてみることに。
アップデート
1週間後、八木啓太さんは再びモニターのお宅へ。
アップデートをさせていただきます。
改良したものを使ってみます。
動きがスムーズになりました。
動きと頻度とアプリの表示上も修正しましたので。
3分に1回だっだ時と比べ位置情報がきめ細かく通知されるようになりました。
お母さん、歩いて10分かかるバス停に子供の位置を確認しながら向かいます。
あれだ、バスが来ましたね。
停留所に着いて、わずか30秒後にバスがきました。
迎えのタイミングは合格点のようです。
前は分からなかったので、あと10分大丈夫と思ったらすごく待たせていて。
待たされるのが長い時があったからうれしい。
いつも四六時中付いているわけにはいかないので、何かしら見守るものがあれば、それが一番いいかなと。すごく安心感がありました。
東京ガス株式会社
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家電ベンチャー、ビーサイズ株式会社の新商品に意外な大企業が目を付けていました。
八木啓太さんがやって来たのは東京ガス株式会社。
一体、どんなビジネスの話なのか?
八木啓太さん、人工知能を使った新商品の説明をします。
この端末で、これくらいのサイズのものです。
データをためているから通常と異常をそこで判断するんですね。
東京ガス株式会社にはガスの使用状況をもとに見守りサービスがあります。そこに八木啓太さんが開発したシステムを使いたいと考えていたのです。
東京ガス株式会社の暮らしサービス担当マネージャー、清水精太さんは、
自社のIoT技術だけだとサービスの幅も広がらないので、いろいろな可能性を2社間で協議をしていけたらと思う。
新たな家電に大きな可能性が見えてきました。
多摩エレクトロニクス株式会社
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4月3日、東京・八王子の多摩エレクトロニクス株式会社
八木啓太さんの姿がありました。こちらは端末の組み立てを依頼した工場です。
発売に向け本格的な生産が始まったのです。
端末本体は5,800円。通信料を含め月々480円でサービスが始まりました。
自分たちがポリシーとしているデザインとテクノロジーで社会に貢献する、社会を革新するということに対して、しっかりとこだわりを持って妥協せずにじっくりものづくりをしていきたい。
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