日銀は新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた企業に対する金融支援策について中小企業向けの支援を半年間延長することを決めました。

日銀 中小支援を半年間延長!懸念材料は円安の方向…
今年最後の黒田総裁の会見。その冒頭…
中小企業の資金繰りについて総じてみれば改善傾向にあるが、対面型サービス業など一部には、なお厳しさが残っている。

中小企業等向けの資金繰り支援、半年間延長することとした。

新型コロナの感染者は減少傾向にあるものの未だに飲食や宿泊などの接客業では厳しい状況が続いています。
さらに新たな変異ウイルス、オミクロン株の出現。

感染再拡大への懸念も強まる中、日銀は中小企業向けの資金繰り支援の期限を半年間延長すると決めたのです。

年内のこのタイミングでなるべく早く延長を打ち出すことが感染症の影響を受けやすい中小企業や金融機関の安心感につながる。

しかし、懸念材料も。今年1月にはドル円は1ドル102円を付けていましたが、その後一時115円台まで円安が進行しました。

黒田総裁は…
円安は輸出金額や海外子会社の収益を押し上げることもある。

円安はこれまでのところ日本経済にプラスに作用している。

ただ、アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)は来年3回の利上げを想定。

市場に出回るお金が利回りの見込めるドルに向かうため、さらに円安が進む可能性があります。

円安の進行で原材料にかかるコストも増加し、企業収益を圧迫する懸念も強まっています。

「今年1年を振り返って特に印象深かった出来事は?」

一言で言えば感染防止と経済活動の両立が進んできて、わが国でもコロナ克服と経済正常化に向けて薄日が差してきた。

緩和的な金融環境の維持で企業などの前向きな取り組みを支援したい。
