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[モーニングサテライト]「中国焦点」急成長 中国アニメ制作現場に潜入[大火鳥文化]

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「中国焦点(チャイナフォーカス)」です。

今回は最近話題になっている中国のアニメーションを取り上げます。

日本は長年、アニメ大国と呼ばれ続けてきましたが、実は世界的に見てみると中国のアニメ産業が急成長しています。2013年ごろまでは市場規模1兆5,000億円程度で日本と中国は肩を並べていましたが、そこから年々差が開いていて中国のアニメ市場の規模は2019年には3兆円を突破しています。これは今後も伸びていくと見られていて2026年には7兆円を超えるという試算もあります。

いま成長している中国アニメの現状を取材しました。

急成長 中国アニメ制作現場に潜入

1月中旬、東京・池袋。

都内最大級のシネマコンプレックス「グランドシネマサンシャイン池袋」で初めてあるイベントが開催されました。

電影祭、中国映画を毎週1本上映するイベントです。

上映されたのは「明るいほうへ」。普通の生活の中で訪れる心温まる出来事を描いた作品です。絵本を原作に7人の監督がオムニバス形式で製作しました。

この作品は好評につき再上映が決定しました。

イベントを仕掛けたのは面白映画という会社。中国映画を日本で配給する事業を手掛けています。

面白映画の安陽執行役員。

この10年間で映画1本を製作するのに使える予算がすごく上がった。

金があるから良いコンテンツが生まれる。ベースの環境ができている。

海外に出て日本の観客にも中国のコンテンツがここまで来ていると見せたい。

日中のアニメーション文化や製作事情に精通する専門家の陳龑さん、北京大学を卒業後、東京大学大学院でアニメーションに加え、知的財産について研究しました。現在は京都精華大学で講師としてキャラクター造形論などを教えています。

日本のTVシリーズの場合、大体の相場は1話あたり1,800万円から2,000万円。かなり少ない。

中国では4,300万円くらい。最も少なくても日本の2倍以上

アニメ映画はスクリーンに映すためにもっと画質の良いものが要求される。

少なくとも日本の制作費の4倍から6倍。

陳さんはアニメなどのコンテンツを製作する中国企業の日本支社長も務めていて次のビジネスチャンスを狙っています。

中国のアニメ制作会社が日本に支社を置き活動している。

中国以外のマーケットも狙い始めている?

例えば羅小黒戦記みたいな優れた中国のアニメーションはもし日本で公開されて人気が出はじめたら、それらの作品の日本での商品やライセンスビジネスをするのが一つの方針。

中国のアニメはどのように作られているのか。

広東省のアニメ制作会社を訪ねました。

大火鳥文化(ビッグファイヤーバード)。社員はおよそ400人です。

手掛けたアニメは日本のテレビでも放送されました。

この会社では作業は完全デジタル化。アニメの動きの大本になる原画を描く作業はパソコンのソフトで行います。

日本ではまだこの工程では紙を使う会社が多いといいます。

大火鳥文化の労子亮副監督。

手描きの場合、長年経験を積まなければ熟練できないかもしれない。

デジタル化はスタッフが描くものをできるだけ早くビジネスの水準に到達させるため。

その作業を詳しく見てみると、3Dソフトでおおまかな背景と目印となる人型を置きます。

そして剣を振るうキャラクターの動きを描き込んでいきます。

デジタルなので手がかりとなる背景の色の濃さも簡単に調節可能。絵の一部だけ選択して切り取ることもできます。

また絵のデータを共有できるため効率的。新型コロナの影響で広がった在宅勤務にも対応できました。

大火鳥文化のCEO、危天行さん。中国でのアニメ制作は主に動画配信のプラットフォームから注文が来るといいます。

注文は愛奇芸、テンセント、ビリビリ、優酷、この4つから。

われわれは比較的テンセントからの注文が多い。なぜならテンセントは資金が豊富だから。

さらにアニメ制作だけでなく稼ぐ方法を増やすことが重要だといいます。

これはゲームをもとにアニメ化した作品のキャラクターグッズです。

フィギュアなどキャラクターの商品化による収入が今では会社の売り上げの3分の1を占めるまで成長しました。

そして次世代の人材のために投資もしています。

北京支局の佐藤信記者。

制作会社の一画のこちらの会議室、中で大勢の人が作業していますが社員ではありません。会社がスカウトした若手を育成するための合宿が行われています。

大学などでアニメを専攻する若者およそ20人を毎年招待し、1分程度のアニメを作ります。

参加する男子学生。

好きなアニメは今敏監督の「パプリカ」と「千年女優」。

最後は監督になりたい。

ここでは著名なアニメ製作者からアドバイスをもらうこともできます。

次世代の中国アニメを担う人材が育っているのです。

商品化によるマネタイズにしろ、人材育成にしろ、最終的な目標は自分たちが作りたい作品を作ることです。

それが源ですから。

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