地域の頑張る企業を取り上げる「輝く!ニッポンのキラ星」。
今回は神奈川県鎌倉市からです。60年以上続く菓子店で思い切った改革を行なって売り上げを10倍以上に伸ばした若き社長の取り組みです。
株式会社鎌倉紅谷
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人気の観光地として知られる神奈川県鎌倉市。
午前9時、なにやら長い行列が出来ていました。
ここは60年続く和菓子店「鎌倉紅谷」の新たな店。先月オープンしたばかりです。
「何かを買った?」
クルミッ子の切り落とし。
お客様のお目当てはキャラメル生地にクルミを敷き詰め、バターの生地で挟んだクルミッ子です。
カリカリでおいしくて好きなんだよね。
クルミの食感と甘さが好き。
鎌倉紅谷はいま急成長中。
六本木ヒルズや大丸東京などの人気スポットに相次ぎ出店しています。
そのきっかけを作ったのがこの男性。
ツイートする。社長アカウントで。
鎌倉紅谷の3代目、有井宏太郎社長です。
社長自らTwitterやInstagramなどのSNSを活用し、ファンを増やしているのです。
こちらは鎌倉紅谷の本店。
創業は1954年。
従業員300人、売上は31億円に上ります。
クルミッ子のキャラメルはほどよい甘さまで煮詰め、そこにアクセントとなるクルミを加えます。
バター生地で挟み込み焼き上げれば濃厚で風味豊かなクルミッ子ができあがります。
年間およそ2,000万個を販売する看板商品ですが、有井社長が就任する前は売上は現在の10分の1以下でした。
源頼朝が描かれた包装紙に包まれていた。渋くて中にどんな商品が入っているかわかりづらかった。
2008年、29歳で社長に就任して、まず取り組んだのがパッケージの改革です。
伝統を感じさせるものから可愛らしさを前面に押し出し、ターゲットを20代後半から40代半ばの女性に絞りました。
かわいいからリスさんのところと言って覚えている。
3年前から始めたカフェの経営では、クルミッ子を使ったパフェがインスタ映えすると注目を集めました。
広報戦略を大事にする有井社長がいま力を入れているのが、
こんばんは、お仕事お疲れ様です。
毎月恒例の鎌倉紅谷のインスタライブ。
Instagramを使った月に1度の生配信です。
この日は副社長である奥さんと春向けの新パッケージを公開。
桜の花が咲き誇っている新デザイン。
四季だけじゃなくて歳時記に合わせたデザインも出していけたらなと。
どうでしょうかね?
ファンとの共感を大事にしているのです。
こうした伝統からの思い切った改革で社長が経営に関わってから13年間で売上高は10倍以上に。
コロナの中でも攻めの経営を続けています。
これが一番手書き感があってかわいい。
すごく前より良くなっている。
去年新たに企画部を設立し、コロナの時代にあった商品を模索しています。
コロナで世の中が疲れ果ててきている。
手書きの水彩画でアジサイを描いてお客様の心に伝わるようなデザインに。
さらに社員向けに経営を学べる研修制度を始める予定です。
コロナを受けてスピード感を持って、より柔軟に考え行動しなければと感じた。
元々の商品の魅力の再発掘や再発信をやりつつ、新商品の開発を届けていきたい。