ビジネス関連 ワールドビジネスサテライト

[WBS] 売り切れ続出!加熱式たばこ!世界3大企業が首都決戦!

2017年5月31日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

世界のタバコメーカーの販売本数ランキングです。

1位はアメリカのフィリップ・モリス・インターナショナル(8,150億本)。
2位はイギリスのブリティッシュ・アメリカン・タバコ(5,940億円)。
3位は日本のJT(4,910億本)となっています。

この3社が今、力を入れているのが火を使わない次世代タバコの加熱式タバコです。3年前に発売したフィリップ・モリスのIQOS(アイコス)を追う2社が相次いで東京での販売を発表しました。

各社はなぜ加熱式タバコに力を入れるのでしょうか、その思惑を取材しました。

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ

[blogcard url="http://www.batj.com/"]

世界2位、イギリスのブリティッシュ・アメリカン・タバコ。7月から東京などで火を使わない加熱式タバコ「グロー」を販売すると発表しました。

グローは2016年12月から世界で初めて仙台市内で試験販売されました。直営店では行列ができるなど想定以上の売れ行きに。

使い方は機具に専用のスティックをセットしボタンを押すだけ。葉タバコを加熱して発生した蒸気を吸って楽しみます。

灰が出ず、匂いが少ないのが特徴。

価格は本体が8,000円、専用パイプタバコが20本で420円。

ロベルタ・パラツェッティ社長は、

目指しているのは次世代タバコ製品市場で日本だけでなく世界でリーダーになっていきたい。

フィリップ・モリス

[blogcard url="http://www.pmi.com/ja_jp/Pages/homepage.aspx"]

迎え撃つのは世界1位のフィリップ・モリスが発売するアイコスです。加熱式タバコで約9割のシェアを誇ります。

3年前、名古屋市で試験販売。東京では2年前に販売を開始しました。

これまで300万台以上が売れていて、現在も品薄状態が続いています。

フィリップ・モリス・ジャパンの小池蘭さん、

オンラインでも予約が可能だが2週間先の予約枠になっている。

また全タバコ商品に占めるアイコス用の葉タバコの割合は約1割まで拡大。現在6種類ですが将来的には紙巻きタバコの全商品を加熱式タバコに切り替えていく方針です。

25ヵ国でアイコスを販売しているが日本が占める割合は大半になっている。

日本での人気

実は加熱式タバコの健康への影響はまだ評価が定まっていません。にも関わらず、なぜ日本は加熱式タバコが売れているのでしょうか?

そこには日本人の気遣いがあるようです。

居酒屋に行ったとき、カウンターで隣にタバコを吸わない人がいたとき、タバコ吸うのかという目で見られるときがあり、これだと匂いもしないので気にしなくて吸える。

匂いがつかないのが紙巻きタバコと圧倒的に違う。

JT(日本たばこ産業株式会社)

[blogcard url="https://www.jti.co.jp/"]

こうした中、世界3位のJTも加熱式タバコを開発しました。それが「プルーム・テック」です。

たばこ事業本部の高橋正尚次長は、

タバコの臭いの強さで比較すると99.8%カットできている。そこが最大の強み。

プルーム・テックの開発期間は約3年。実は2010年に発売した無煙タバコがあまり売れなかった教訓を生かしています。

お客様はタバコらしい味わいを求めていて、無煙タバコはそこまで大きなヒットにならなかった。

無煙タバコは喫煙者が気にしていた煙を消すことでタバコの味まで薄まっていたのです。

そこでプルーム・テックは蒸気をタバコの葉が詰まったカプセルを通すことで煙を出さずにタバコ本来の味が楽しめる構造にしています。

これまでは福岡市内の専門店とネット上だけで販売していましたが6月末に銀座と新宿にプルーム・テック専門店を出店する予定です。

加熱式タバコは今年中には、タバコ市場の15%、来年には25%以上の市場規模になるのでは。少なくても3年以内にはこのカテゴリーのリーダーを目指したい。

群雄割拠の加熱タバコ市場で「アイコス」の背中を追う「グロー」と「プルーム・テック」。今年の夏、熱い戦いが繰り広げられそうです。

-ビジネス関連, ワールドビジネスサテライト
-