売上げ1,310億円!バンダイの秘密!おもちゃ&ウルトラマン商品の作り方
今回のがっちりマンデー!!は国内超大手のおもちゃメーカー「バンダイ」。皆さん、きっと一度は遊んだことがあるおもちゃのアレコレを作り続けて72年。その売り上げは去年はなんと1,310億円と最近絶好調。
今回はノリにノッているバンダイの屋台骨を支えるおもちゃの開発とキャラクターを使ったビジネスを徹底取材。
儲かるおもちゃを作る秘訣は…
合体・変形っていうおもちゃの要素がウケます!
実は長年受け継がれるヒットする鉄板要素があった。
さらにキャラクターを扱うビジネスで儲かる秘密は会議!?
2話で怪獣ミクラスが登場しまして、3話で初のタイプチェンジとなるストロングタイプが登場。
さらにスタジオには竹中一博社長が登場。実は竹中社長、あのたまごっちの儲かる仕組みを考えたスゴい人だった。
売れるおもちゃのオモテとウラがわかるがっちりマンデー!!です。
ヒットの鉄板要素は合体&変形とものづくり
これまで数々のヒットおもちゃを世に送り出してきたバンダイ。
1977年に100万個を超える大ヒットをした「モグラたたきゲーム」。シリーズで累計50万個を売り上げた電子ゲーム「LSIベースボール」、「∞(むげん)プチプチ」は累計335万個を売り上げ空前の大ヒット。
そしてご存知「たまごっち」を作ったのもバンダイ。1997年の4月からたった1年間で売上げなんと460億円。
と、まさに儲かるおもちゃを次々と作ってきたバンダイ。となるとヒットを生み出す秘密はあるのか?
バンダイ ベンダー事業部(カプセルトイ)
誉田恒之さん
バンダイ ベンダー事業部の誉田です。
こちら、とある大ヒットおもちゃを生み出した開発担当の誉田さん。そのおもちゃというのは…
バンダイ ベンダー事業部(カプセルトイ)
誉田恒之さん
こちらとなります。
番組スタッフ
これ何ですか?
バンダイ ベンダー事業部(カプセルトイ)
誉田恒之さん
実は丸まってるんですけど開けてみるとだんごむし。
いわゆるガシャポンから出てくるカプセルトイシリーズの異色作「だんごむし」。ガシャポンなのにカプセルの中に入らず丸まった状態でそのまま出てくる。
番組スタッフ
どれくらい売れたんですか?
バンダイ ベンダー事業部(カプセルトイ)
誉田恒之さん
トータルで300万個以上。
番組スタッフ
おいくらでやるモノなんですか?
バンダイ ベンダー事業部(カプセルトイ)
誉田恒之さん
1回500円になります。
ということは単純に計算すれば売り上げおよそ15億円。スゴい!
そんな大ヒットメーカー、誉田さんによるとヒットおもちゃを生み出す法則は1つしかないという。
バンダイ ベンダー事業部(カプセルトイ)
誉田恒之さん
何が当たるか世に出すまでわからない。
面白いこと、自分の好きなことをまず企画会議に出してみる。
たくさん打席に立ってほうがヒットを生みやすい。
そうおもちゃは何が当たるかわからない。だからとにかく新作を出すしかない。実際、バンダイは新商品だけで年におよそ1万5,000点を発売。
で、売ってみて脈ありと判断されたら今度はその周辺を重点的に攻める。実際にだんごむしのヒットを受け「いきもの大図鑑シリーズ」としてほかのかめや幼虫などのカプセルトイも商品化。するとシリーズトータル633万個を売り上げる爆発的ヒットになったんです。
こうしたバンバン新作おもちゃを出すバンダイですが、それでも長年のおもちゃ作りの歴史の中で見つけたいくつかの当たりやすい鉄板の要素もあるという。
今回、それを生かして新しいおもちゃを作っているのが齋藤洋太さん。
バンダイ ブランドトイ企画部
齋藤洋太さん
それがこれです。
これはリンゴとエビ(ロブスター)。
合体させることで、合体そして瞬間変形するロボ。
こちらのおもちゃ、その名もユニトロボーン。エビとリンゴという同じ赤いものが合体し、二足歩行型のロボに変形するというもの。一体これのどこにヒットおもちゃの鉄板要素が入っているかというと…
バンダイ ブランドトイ企画部
齋藤洋太さん
お子さんに向けては合体・変形っていうおもちゃの要素が非常にウケます。
そう、お子さん、特に男の子はあるものとあるものが合わさる合体で別の姿になる変形が大好きなんです。ということで斎藤さん、新作おもちゃ「ユニトロボーン」にはこの2つの要素をぶっ込んだ。
ほかにも同じ黄色同士のハンバーガーとブルドーザーが合体して二足歩行型ロボになったり、同じ緑色同士のツリーとタクシーが合体して恐竜型のロボになったりとどれも楽しそう。
実はバンダイさんの合体&変形の歴史は古く、1970年代のDX超合金「勇者ライディーン」に始まり、最近は354万個を売り上げた乗り物合体「VooVシリーズ」とどれもバカ売れ!
さて、そんな合体&変形おもちゃ作りには欠かせない会議があるという。ちなみにこちらの方々は…
バンダイ ブランドトイ企画部
齋藤洋太さん
僕らが好き勝手言ったアイデアを具現化してくれる設計チーム。
番組スタッフ
斎藤さんから言われること「無茶ぶりだな」って思いますか?
バンダイ ブランドトイ企画部
古谷純平さん
「まともだな」と思ったことがない。
でもそれくらいでないと面白いおもちゃはできない。
古谷さんたち設計チームは斎藤さんたち企画・開発チームの紙上の平面のアイデアを立体化し、試作おもちゃを作ってくれるいわば技術者集団。
この日は実際に出来上がった試作品のチェック。9月に発売予定、パイナップルとバスが合体し、虎型のロボに変形するユニトロボーンを見るそうですが…
バンダイ ブランドトイ企画部
齋藤洋太さん
パイナップル結構良い。
バスとここでくっつけるとパカッと開いて開く。
同時に両サイドと尻尾、スムーズにいくと良いですね。
引っ掛かったりとかパイナップルから最初頭が出なかった。
そこの部分はうまくやりたい。
合体&変形のおもちゃで一番大事なのはなによりスムーズな合体と変形ができるかどうか。というのも…
バンダイ ブランドトイ企画部
齋藤洋太さん
2つのモノを合体させる時に瞬間変形する驚きとカシャって開く音がする気持ち良さ。
子どもが好きな要素。
ポイントは合体した時の音や瞬間的に形が変わったりする気持ちよさ。これが良ければ繰り返し遊びたくなるらしい。だからその部分は念入りにチェック!
一方、バンダイさんによると特に女のお子さんにウケるおもちゃの鉄板要素がもう一つあるという。それを作っているのが菅野友美子さん。
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
特に女のお子さんって自分の手を使って何かを作るメイキングホビーが好き。
自分で作ったモノを身につけたり友だちにあげたりしたい欲求。
菅野さん曰く特に女のお子さん向けにウケるのがモノづくりのおもちゃ。バンダイではこれまでアクセサリーを作るおもちゃやお菓子を作るおもちゃなど数多くのメイキングトイを販売してきました。
中でもおもちゃ業界で各社がこぞって力を入れるメイキングトイの大激戦区があるとのこと。それが…
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
昔からある普遍的なテーマ、編み物おもちゃを注目して商品に。
そう、編み物おもちゃ。バンダイでも古くは1980年代から編み物おもちゃ「いち・ニット・さん」を販売。そして令和の最新作はその名も「アメールアメール」。シャトルに巻いた毛糸素材などを3本のゴムの間の上下にジグザグ通していく。これの繰り返しで簡単に編み物が作れる。さらに新商品の売りは細い糸じゃない幅の広い生地などでも編むことができ、リボンやシュシュ、ぬいぐるみまで作れちゃう。
そして菅野さんによるとこのアメールアメールを作る上でと~っても大事にしていることがあるそうで、それがわかるのは原宿。
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
あ~これスゴくカワイイ。
これイイ!
原宿の衣料品店などをまわり商品を物色。
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
特に女の子っていうのは流行に敏感で幼いっていう感覚にも敏感。
そう、女のお子さんは自分よりちょっとお姉さんに憧れる。だから小学生のお子さん向けなら中高生で流行っているものを取り入れ、おもちゃへ反映させることが重要なんですって。
そしてものづくりおもちゃでは絶対に欠かせない作業がもう1つ。。それが…
女の子
これなぁに~
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
あっ興味がある。
そう、実際のお子さんチェック!
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
いっぱいシュシュとリボン買ってきたんだけどどれが好きとかあるかな?
女の子
これとかこれとか。
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
これ好きなんだ?そうなんだ。
女の子
私オシャレだから。
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
私オシャレだから?
女の子
これ。
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
あっ意外と黒が人気なんだ。
実際、子どもに遊んでもらって"何がカワイイ"と思うか確かめる。
バンダイ社員のお子さんたちにお願いして来てもらうそうなんですが、この日は新しい素材を試しに使ってもらうようで…
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
あ~上手、そう!
そうです!
ちょっと珍しいサテン生地ですが意外とももこちゃん、上手に編んでいくきます。
このお子さんチェック、新商品が発売されるまでには20人程度のお子さんに使ってもらうそうなんですって。これは大変!
バンダイ グローバルトイ企画部
菅野友美子さん
子どもに愛されるおもちゃを作ってがっちり!