日本時間3月22日午後3時頃、打ち上げ直前のロシアのロケット「ソユーズ」。
実はこのロケットには日本で初めてとなる量産型の人工衛星と世界で初めてとなる宇宙ゴミを取り除く実験衛生が搭載されています。
いずれもベンチャー企業が開発した商業目的の人工衛星です。
日本の民間宇宙ビジネスのカギを握る今回の打ち上げは無事成功したのでしょうか。
株式会社アクセルスペース
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3月17日、テレビ東京の取材班が向かったのは中央アジア、カザフスタンにあるバイコヌール宇宙基地。
モスクワ支局のバレリー・ベロゼロフ記者、
ソユーズロケットがやって来ました。いま発射台に向けて移動中です。
全長45メートルのロケットが横になった状態で移動していきます。
その先端部分に搭載されているのが日本の宇宙ベンチャー2社の人工衛星。
1社が東大発のベンチャー「アクセルスペース」の量産型の人工衛星4基です。すでに打ち上げ済みの1基と合わせて5基で地球を撮影。
これまで2週間に1回だった撮影頻度が2日に1回に上がります。
アクセルスペースの中村友哉CEO、
全然違う。ようやく本格的な利用実証ができる。
農作物の成長の把握や災害状況の定点観測といった様々なビジネスへ展開が可能になるといいます。
もう1社はアストロスケールホールディングス。
運用の終わった人工衛星など宇宙空間に漂う宇宙ゴミを取り除く人工衛星を開発。今回、実際に宇宙空間でのキャッチや除去といった技術的な実証実験を行います。
そして迎えた3月20日。
ロケット先端内部にはアクセルスペースの複数の銀色の衛生とアストロスケールの金色の衛生が隣り合わせで搭載されました。
この日、国内で打ち上げを見守るイベントを開いたアクセルスペース。
ところが…
実は今この瞬間に24時間の延期が決まりました…
打ち上げのおよそ30分前に打ち上げ延期が決定。衛生の搭載部分に課題が見つかったといいます。
そして迎えた3月22日。
アクセルスペースもアストロスケールも改めてオンラインで見学イベントを開いていました。
午後3時過ぎ、今度は無事に打ち上げられました。
両社にとってビジネス加速への第一歩となる打ち上げが成功。
宇宙ゴミの除去実験を始める岡田光信CEOは、
6ヵ月くらいでいろいろな実証を全て終わらせようと思っている。
事業を軌道に乗せることに関して2023年、24年には乗っていると思う。
4基を打ち上げたアクセルスペースの中村CEOは、
3ヵ月後のサービスインを目指している。
どこまで成果を出せるかがまさに問われている。
民間宇宙利用元年と言ってもいい。