大浜見聞録。今回は衛生ビジネスの取材です。
日本で人工衛星というと気象衛星の「ひまわり8号」や日本版GDSといわれる「みちびき」が有名ですが、こうした人工衛星は重さが数トンにも及ぶ高機能の大型衛生です。
一方でいま世界で急増しているのは小型の衛生です。アメリカのイーロン・マスク氏が率いるスペースX社はすでに1,000機以上の小型衛星を打ち上げて、インターネット通信を展開して注目を集めています。
いま実は日本もこの小型の衛星に活路を見出そうとしています。
世界が注目!小型衛星ビジネス
日本ベンチャーの実力は?
東京・日本橋にあるオフィスビル。宇宙ベンチャー企業「アクセルスペース」の本社です。ここである人工衛星が造られています。
中村友哉さんは大学時代に小型衛星を製作した経験を生かし、仲間とともに2008年に起業しました。
政府の大きな衛星は高さ何mで重さ何t。それに比べるとだいぶ小さい。
こちらがアクセルスペースが開発した衛生「GRUS(グルース)」。実際のサイズは縦横60cmで高さ80cmと洗濯機くらいの大きさで重さは100kg。
2つの望遠鏡を搭載していて一度に撮影できる幅は57kmほど。
地上の建造物はもちろん、船や自動車も識別できます。
シンプルなので早く安く作れる。
桁は2つは下がる。何百億円から何億円という感じ。
2018年に1基から運用を始め、翌年には衛星画像を提供するサービスを開始。同じ場所の撮影ができるのは2週間に1回でした。
去年さらにロシアのロケット「ソユーズ」で4基を打ち上げました。
5基体制にしたことで2日に1回の撮影が可能になり現在は国内外のおよそ50社と契約しています。
社内には小型衛星を製作するクリーンルームがあります。
アクセルスペース 広報の生本めいさん。
もう少ししたら撮影できなくなります。去年の3月に打ち上げた4基はここに並んで製造しました。
アクセルスペースは今年夏までにさらに4基の衛星をロシアのソユーズを使って打ち上げる計画です。その4基の組み立てがこれから始まります。
9基体制になると1日1回同じ場所の撮影ができるようになります。
誰もが使えるサービスはまだない。
災害時の迅速なデータ提供やインフラの構築、環境モニタリングでも使える。
いかに早く100kg級の小型衛星でいろいろできるということを出したい。