世界最大規模の自動車の展示会「北京モーターショー」が4月29日の一般公開に先駆けて4月25日に報道陣に公開されました。
中国はこれまで日本や欧米のメーカーと合弁や提携により技術力を磨いてきました。
その中国メーカーが近年独自で新車の開発に力を入れています。
最先端技術や環境への対応で存在感を示そうとしています。
北京モーターショー
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1,200台近くの自動車が出展され112台が世界で初お披露目となった北京モーターショー。
北京汽車
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北京モーターショーで注目を集めたのが中国の北京汽車が発表した自動運転車。
北記新エネルギー汽車の鄭剛社長は
今日、価格を発表し正式に全国で商品の受注予約を開始する。
自動運転車の予約を4月25日から開始。
未だ開発段階ということで販売時期は未定で価格は約350万円。
最先端技術を取り入れた自動車としては驚くべき安さです。
自動運転車の実力
試乗した吉田広さんは
車内はいたって普通ですが、一番違和感があるのが運転席に誰もいないことですね。
順調に走り出したと思ったその時、自動運転車がストップします。
担当者によるとプログラムエラーとのことです。
自動運転車に積まれたパソコンに不具合が発生。数分間の作業の末、再び動き出しましたが再び止まってしまいました。
しかし開発責任者はこの状況を気にしていません。
北京汽車製造廠有限公司の新技術研究院の栄輝副委員長は
革新的なものには問題が出る。自動運転では中国は必ず世界をリードする存在になる。
この自信の裏には国内自動車産業の強化を目指す中国政府の力があります。
われわれには政府の強力な支持がある。だから必ず勝つんだ。
長安汽車
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さらに自動運転者を巡っては同じく中国の長安汽車が今月に入り総距離2,000kmにも及ぶ実証実験を行いました。
中国政府の全面バックアップを受け中国メーカーが自動運転車の開発を加速させています。
EV車
今回の北京モーターショーで注目を集めたEV車。
中国のメーカーから新車の発表が相次いだ車種のひとつが電気を動力にするEV車です。
電気自動車にコンセントから充電のできるプラグインハイブリット車。
新エネルギーで走る自動車が次々と発表されました。
E200 MODEL-Tは2人乗りの電気自動車で1回の充電で220kmの走行が可能です。
販売価格は18万1,800元(約300万円)。
しかし3分の1の約6万元で購入することができます。
その理由を衆泰汽車の担当者は
中央政府と地方政府から補助金が出るからだ。
E200 MODEL-Tの場合、政府から約9万元の補助金が出ます。
さらに新エネルギーの自動車を普及させたいメーカーが代金の一部を負担するため破格の価格で購入することができます。
販売店
北京市内の販売店で人気を集めていたのは来月発売するプラグインハイブリット車です。
このエコカーは燃費がいい。ガソリン車の3分の1くらいだ。
人気の理由はそれだけではありません。
エコカーに興味があるよ。車のナンバープレートが取りやすくなる。新しい車が持てる。
大気汚染
大気汚染が問題となっている中国。
特に大都市では自動車の数を制限するために新たナンバープレートが取りにくくなっています。
北京ではナンバープレートの取得には2ヶ月に1度の抽選で決められるため、3~4年間も自動車が持てないこともあります。
しかし新エネルギー車では無条件で所得できるのです。
それだけでなくエコカーとして認定され政府から補助金が出るのです。
しかし、政府から認定を受けているエコカーは中国メーカーのものばかり。
補助金の対象車の明確な基準はなく、補助金の対象は中国メーカーの独壇場です。
日本メーカー
トヨタ自動車株式会社の大西弘致専務役員は
「カローラ」と「レビン」のプラグインハイブリッド車を2018年に中国で発売する。
トヨタ自動車株式会社は4月24日に中国にプラグインハイブリッド車を導入すると発表しました。
しかしある幹部は「苦戦は免れない」と言います。
中国の国策に守られながら中国メーカーは新たな技術を使った自動車の開発を続けています。
マツダ株式会社の稲本信秀専務は今後、中国車が日本メーカーのライバルになるか?と聞かれ
「中国車」はそういう力をつけてくると思う。
と言っています。