茨城県、そして千葉県、神奈川県、3つの県の海岸線です。
この赤い部分、合わせてみると1,162kmあります。
毎年、夏のこの時期は多くの海水浴場が開かれますが、新型コロナの影響で全て中止になってしまいました。
海岸線を巡り明暗が分かれる現場を取材しました。
熱海市
[blogcard url="https://www.city.atami.lg.jp/"]
夏の湘南海岸。先週訪れると砂浜に人は数えるほど…
そこにはこの夏の海水浴場の閉鎖を告げる看板が。
その海を埋め尽くしていたのがサーファーたちです。
この海岸で海の家を管理する森井裕幸さん。閉鎖は苦渋の決断でした。
仮にクラスターが発生すると来年に響くからやめた。
物哀しい光景。ここに建つはずだった海の家だけでも損失は数億円に上るといいます。
一方、目と鼻の先、江ノ島では…
閑散としていた砂浜とは一転、店が軒を連ねる通りは多くの観光客で賑わっています。
その理由を聞いてみると…
井上総本舗の井上海さん、
島内に来るお客様と海岸に遊びに来るお客様は毎年リンクしない。
海岸に人が来ないから江ノ島に人がいない状況にはならない。
江ノ島を訪れるのは一般の観光客がほとんどで海水浴客は立ち寄らない傾向だといいます。
海産物丸だいの二見将幸さん、
人では戻ってきている。5~6割。
海水浴場は開設されなくても海に来たお客様がその流れで江ノ島の観光で足を運んでほしい。
例年夏にはこの海岸だけで150万人が訪れていました。今年は…
江ノ島から西へ50kmほど、静岡県熱海市。
先週海岸で開かれたのは海の安全祈願です。
海水浴場を開く決断をした齊藤栄市長。
背景には新型コロナの影響の大きい地元の観光業界がありました。
観光以外に主たる産業が熱海市にはほとんどない。
観光が止まれば経済も止まる。
市民の収入もなくなり生活が立ち行かなくなる。
熱海市では感染対策としてビーチの入り口の2ヵ所に。
入場した時間ごとに色分けしたリストバンドを配り、混雑時には長い人から退場してもらいます。
海開き初日、ビーチは多くの人で賑わっていました。
この4連休、訪れた海水浴客はおよそ7,000人。
さみぃー
どこから来たのでしょうか?
神奈川県から、
湘南の海が閉じていたので。
群馬と埼玉から来た。
関東が全滅だからこっちがやっているから来た。
やはり県外から来ている人がほとんどです。
埼玉、茨城、東京都内。
新型コロナの感染が拡大する中、市民は…
海水浴場は閉めてほしいと思う。感染拡大につながるので。
私は近づかない。あえて密集しているところには。
もうちょっと考えてもよかったのかな。
熱海市がこの夏から取り入れたのが…
ビーチへの入退場を数えるAIカメラ。
安全対策としてAIカメラで人数を数え、上限を3,000人に設定。
混み具合をホームページ上で公開し、密を避けるよう促します。
新型コロナの余波、この夏のビーチの行方については、
首都圏に緊急事態宣言が出るような場合には海水浴場の開設は中止せざるをえない。
最善の対策を施し、来る皆様に注意を頂きながらこの夏を楽しんでいただきたい。