最近人気の飲食店街について。
一つの建物に多くの店舗が入居した横丁のようなスタイルの飲食店。
一度に様々な店舗の料理が楽しめて、隣の人ともワイワイガヤガヤと飲めるといいます。これが人気の理由となっています。
こうした飲食店はこれまで都内の展開が多かったのですが、いま地方都市にも広まり始めています。
しかも、その横丁に地方と料理人を元気にするためのある仕掛けがありました。
甲府ぐるめ横丁
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甲府市にある甲府ぐるめ横丁。
甲州牛の串焼きに甲府のB級グルメ「鶏モツ」、観光客が食べているのは地元産の豚肉を使ったアスパラ巻き。
山梨の味。
実は甲府には楽しく飲んで騒げる場所があまり多くありません。
こうした雰囲気を求めて人が集まってくるのです。
urban's camp
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ここでジビエ料理の店を経営する尾又慶寛さん、この横丁に出店したのには理由がありました。
初期投資がかからない。普通なら開業時に設備投資を投入しなければいけない。
初期投資がかからないとはどういうことなのか?
この横丁を仕掛たのがベンチャー企業、アスラボの片岡義隆社長です。
株式会社アスラボ
[blogcard url="https://asulabo.jp/"]
片岡義隆社長、
地方には挑戦したい人、やってみたい人はいっぱいいる。資金がなかったり、仲間がいなかったり、色んな事情で挑戦できない。挑戦して成功していこうという場所をつくった。
実は甲府ぐるめ横丁、独立を目指す人や2店舗目にチャレンジしたい飲食店を支援するのが目的。
高価な厨房設備などの費用はアスラボが負担。
横丁では約20万円で出店が可能で、代わりに毎月の売り上げの約15%をアスラボに支払う仕組みです。
横丁全体でスタッフを共有することで人件費の削減につなげています。
ここで店の認知度を上げ、資金を貯めて独立した店舗の開店を目指します。
鹿児島県
いま鹿児島県でも同じような横丁づくりが進んでいます。
この事業を手掛けるのがアスラボの木戸修司さん、7月のオープンに向け準備を進めていました。
料理人を発掘するため、東京から鹿児島に移り住んでいます。
現状を変えたい料理人がいっぱいいる。地方は料理人の宝庫。
株式会社寺師
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この日、木戸さんが同僚と向かったのは地元の食肉卸業「寺師」です。
木戸さん、この会社が飲食業への参入を考えていると聞きつけて来たのです。
見せてもらったのは通販で販売している自慢の豚肉。
寺師大策専務は、
お得意様だけに通販でやっている。「どこで食べれるの」と聞かれるが食べられない。リアルに提供する場所が本当に欲しい。
事業を拡大したいこの会社に木戸さん、横丁に出店してみないかと呼び掛けました。
お話を頂いて…出すでしょ、これ。
牧真理子さん
木戸さん、さらに行く所があるといいます。
車で1時間半かけて辿り着いたのはある民家です。
牧真理子さん(32歳)、現在は病院の調理師。飲食店経営の経験はありません。
資金が不安でなかなか踏み出せないでいた。募集を見たときにこれならできるかもしれないと思った。
牧さんは鹿児島県・奄美大島の出身。
奄美料理を中心とした店を出すのが二十歳の頃からの夢でした。
実は木戸さんにも、
奄美の料理を出す店は1店舗は入れたいという思いがある。
木戸さんにとっては出店をして欲しい人の一人です。
牧さんは店で出してみたい料理を自宅で色々と試作しています。
ゴーヤチャンプルに生春巻き、豚の角煮です。
試食は夫の正太さんの担当、
年配の人にはちょっと濃いかもしれない。
精一杯のアドバイス。
今回の応募も正太さんの強い応援がありました。
「いいもの見つけたな」じゃないけど、よかったねと。受かればいいね。
牧真理子さんは、
鹿児島市内に実店舗を持ちたい。ベトナム出店もいいかなと思って。
しかし始めの第一歩が厳しいのです。
試食会
実際に横丁に出店するには試食会で勝ち残らなければいけません、
店を出せるのは応募した70組のうち8組だけ。
調理師学校の講師や地元の新聞記者が料理の腕や熱意を判断します。もちろん、木戸さんも審査します。
食肉卸業の寺師さんは社長で父親の寺師幸志さんと参加。スパイシーに炒めた自慢の豚肉で勝負です。
豚の脂の甘みと辛みが相まって美味しくなるよう作っている。
審査員の反応は、鈍い?
味や思いは伝えられた。
ライバルは手強い相手ばかり、別の業者は桜島灰干しのサバがメイン。ステーキ店は素材の味を生かした自撮りの溶岩焼きを披露。
出店者は3月中に正式決定する予定です。
横丁が出来て4年目の甲府、ジビエ料理の店が年内に2店舗目を開くことが決まりました。
ファンが増えた。よかった。
2店舗目は山梨県内に7月にオープンする予定です。
アスラボの片岡社長、こうした飲食店をさらに増やしていきたいといいます。
日本全国の地方に「横丁」をつくる。やる気があれば企業、挑戦できる機会をつくっていきたい。