アストラゼネカ株式会社
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世界ではワクチンの供給不足が原因で争奪戦が加熱しています。
イギリス製薬大手のアストラゼネカは先週、EU(ヨーロッパ連合)への供給量が製造上の理由を問題に当初契約の半分以下になると通告。
これに対しEUは強く反発。
欧州委員会の保健担当、キリアキテス委員、
EUが支払い済の分のワクチンを早急に供給することを望む。
そしてEU加盟国にある会社や工場で製造したワクチンを輸出する際は事前申告などを義務付ける輸出規制、いわばワクチンを囲い込む圧力をかけました。
その結果…
EUのフォンデアライエン委員長、
アストラゼネカから900万回分の追加供給が決まりました。
このワクチンを巡る対立の裏には一体何があるのでしょうか、専門家は…
日系バイオテクの坂田亮太郎編集長、
EUの金も投じて開発したワクチンだからEUにもきとんと供給責任を果たしてくれという気持ちがある。
ただ現状はイギリスも感染者が多くて英国内でのワクチンの需要もある。
その時にイギリスの製薬会社であるアストラゼネカがワクチン供給を英国向けに厚く強くするのは会社の判断として自然。
しかし、こうしたワクチン争奪戦にWHO(世界保健機関)はWBSの単独インタビューで強い危機感をあらわにしました。
WHOの主任科学者、ソーミヤ・スワミネイサン氏、
輸出規制はワクチンの流通行程をさらに複雑化するだけであらゆる地域への分配を滞らせるものだと思う。
もし一部の国だけが守られ、他の国でウイルスが猛威を振るっていれば変異株や突然変異が起こり続け、医療従事者や前線で働く人が死にひんし医療体制が崩壊寸前な状態なら世界が復興する道はありません。
ただ現実に進み始めているワクチン争奪戦。日本は予定通りワクチンを受け取ることができるのでしょうか。
加藤官房長官、
EUから日本へのワクチン供給に支障が生じないように日本側のワクチンの必要性、WTO(世界貿易機関)ルールやこれに基づく日EU・EPAの規定との整合性の観点から申し入れを行っている。
日本国内のワクチンのプロジェクトを統括する田中倫夫さんです。
春ごろの供給開始を目指して鋭意準備を進めている。
臨床試験のデータがそろい次第、できるだけ早い時期に承認してもらえるよう当局と議論を進めている。そのタイミングで十分な量を国に届ける。
アストラゼネカは日本国内でのワクチンの量産を近く始めます。
そのワクチンの原液製造を委託するのが兵庫県の医薬品製造会社のJCRファーマです。
JCRファーマは遺伝子の組み換えや細胞を増殖させるなどして作るバイオ医薬品を製造していますが…
実はJCRファーマはワクチン製造の経験はなかったがウイルスの培養が必要になるがJCRファーマはその技術が非常に高い会社だった。
これまでワクチンの製造を行ったことはないものの培養などの技術力が高いためアストラゼネカはJCRファーマにワクチンの原液製造を打診しました。
アストラゼネカは9,000万回分のワクチンを国内で製造する予定です。