2月27日、アシックスが発表したランニングシューズの新製品のシルエットです。
このつま先部分が反り返っているのが特徴で、長距離を楽に走れることを目指した製品です。
ランニングシューズ業界では今、ナイキやアディダスなど海外メーカーがシェアを伸ばしていてアシックスは苦戦を強いられています。
このつま先のように業績回復を実現できるのでしょうか?
株式会社アシックス
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アシックスの廣田康人社長、
「メタライド」は長距離ランニングの世界に大きな革新をもたらす。
つま先が大きく反り返ったシューズ、アシックスが2月27日に発表した新コンセプト・ランニングシューズ「METARIDE(メタライド)」です。
開発に2年を要したこのシューズを一目見ようと会場には多くの海外メディアの姿も。
開発責任者であるスポーツ工学研究所の原野健一所長は、
エコカーのようにランニング時のエネルギーを減らすことに着目した。
消費エネルギーを減らすというシューズ。
君原健二さん
ゲストとしてオリンピックのマラソンメダリストも登場しました。
1968年のメキシコシティオリンピックの銀メダリスト、君原健二さん。
64年の東京オリンピックにも出場して、その時のシューズがオニツカ、アシックスの前身の社名です。
従来のシューズとだいぶ変わった感じなんですよ。
こんなに研究を重ねて素晴らしいシューズが開発されたので、きっとこのシューズにフィットした選手がたくさんいると思う。
METARIDE(メタライド)
およそ50年前のマラソンシューズと比べて遥かに進化している今回のシューズ。
北村キャスター、早速履いてみると…
今までにないようなクッション性ですね。前が反り返っているので勝手に一歩踏み出せるような感じです。
従来のシューズと機能がどう違うのか実際に走って比べてみました。
左が新シューズ、右が従来のものです。
新商品は蹴りだしのところの足首の角度が小さくなっているので走るときのエネルギー消費量が抑えられている。
41度と47度、足首の無駄な動きを抑え、蹴りだし角度の変化が小さくなっています。
この6度の差が重要だといいます。
走りやすく、かつエネルギー消費を抑えられた走り方になっている。
つま先が反り上がっているのもエネルギー消費を抑えるため。
さらに、
踵と横とつま先に特徴的な穴があり体重の移動をスムーズにする。
安定性がある。穴をあけることで軽量に。
設計にこだわり、走っているときに足にかかるエネルギー消費を従来の5分の1にまで削減したといいます。
今後、このコンセプトを広げていくことも研究している。
自信作です。
ランニングシューズの需要は高まっているものの厚底ブームを台頭にナイキなどライバルメーカーに遅れを取っているアシックス。
13日に発表した18年12月期の連結決算は203億円の最終赤字でした。
この20年ぶりの最終赤字の要因にはアメリカでのランニングシューズの不振がありました。
廣田社長はこの新シューズをきっかけに巻き返しを図ります。
決算は厳しいものになったが、このシューズで培った技術をウォーキングシューズやスニーカー、ほかのスポーツにも展開できる。
「攻勢をかけていく?」
はい、そう思います。