急速にドル高・円安が進み、6月13日には一時24年ぶりの円安ということになりました。
海外から仕入れる商品の価格が上がるなどの影響が出ているわけですが、この円安を商機に変えようと動く現場がありました。
アメリカ発"世界同時株安"!
日本農家は円安に商機
東京・新宿区の青果店「新宿八百屋」を訪ねると…
新宿八百屋
廣田廣史さん
キウイ、100円くらい上がっている。
ほかはアボカド、30円以上上がっている。
値上がりしているのはほとんど海外から輸入された果物類です。
なかにはこんな商品も…
新宿八百屋
廣田廣史さん
アメリカンチェリーと山形産サクランボの価格が変わらない。
例年この時期、アメリカンチェリーは350円ほどだといいますが価格が下がらず山形産サクランボと同じ価格になっています。
番組スタッフ
なぜ値上がりしている?
新宿八百屋
廣田廣史さん
コロナ・原油高騰・人件費、あと円安もある。
全部くっついてすごく値上がりしている。
円安や資源高などさまざまなリスクがある中、安定した価格で供給するために注目されているのが国産です。
三重県玉城町の農園「あさい農園 キウイオーチャード」では…
浅井農園
浅井雄一郎CEO
このあたりを見ると、もう小さなキウイの実がなっている。
鈴なりに実をつけていたのはキウイ。10月に収穫予定です。
こちらでは2年半ほど前から栽培を始めています。
浅井農園
浅井雄一郎CEO
つるを上にサーカスのテントみたいに伸ばしていく誘引方法。
なかなか日本では見られない栽培技術。
こちらでは来年実をつける枝をすでに育て始めています。
今年と来年分を同時に栽培することでより多くの収穫が見込めるといいます。
じつはこれ代表的なキウイの産地、ニュージーランドの栽培方法です。
キウイ販売大手のゼスプリ社と提携し、取り入れました。
日本式の栽培方法のおよそ5倍にあたる200トンの収穫が見込めるといいます。
販売面でも連携し、国産キウイとして全国のスーパーに並びます。
浅井農園
浅井雄一郎CEO
生産コストの肥料・資材代が上がっているので価格に影響が出るかもしれないが、できるだけお値打ちに食べてもらえるように努力している。
こちらの農園では国産化にチャンスを見出しています。
浅井農園
浅井雄一郎CEO
研究開発段階だがアボカドとか輸入に頼っているもの、輸入品を国産に代替していく戦略。
円安円高という社会の変化に対して持続可能な農業の形を作っていくことが大事。
日本での栽培が増えれば輸送費や為替に左右されずに安定供給されるようになるかもしれません。
浅井農園
浅井雄一郎CEO
消費者に注目してもらうと農業者としては一番の追い風になる。
注目して国産のフルーツや野菜をたくさん食べて健康になってほしい。