アメリカのバイデン大統領と中国の習近平国家主席が初めて対面でトップ会談を行いました。台湾をはじめ対立する両国の緊張緩和につながる糸口は見えたのでしょうか。
米中首脳発の対面会談
歩み寄りか その背景は?
11月14日午後。
中村寛人記者
習近平国家主席を乗せた車でしょうか、いま車列が続々とホテルの構内に入ってきます。
報道陣の前を近距離で通り過ぎる中国の習近平国家主席。
11月15日からインドネシア・バリ島で始まるG20(20の国と地域)による首脳会議を前に米中首脳会談はアメリカのバイデン大統領が習主席のホテルを訪れる形で行われました。
冒頭、お互い歯が見えるほどの笑顔を見せています。
両首脳による対面での会談は今回が初めてです。
アメリカ
バイデン大統領
両国間そして個人的な関係、政府間の対話を続けていきたいと思います。
中国
習主席国家主席
きょう、私たちは対面式を実現できました。
中国とアメリカは50年以上にわたって接触し、国交を結び、嵐をくぐってきました。
私たちは歴史から学び、未来を見据えるべきでしょう。
台湾、貿易、環境、人権などの問題で激しく対立してきた2つの大国ですが、11月11日に強調したのは関係改善でした。
アメリカ
バイデン大統領
時刻のリーダーとして私は米中の違いになんとか対応していきます。
競争が紛争に発展することを防ぐことができると思います。
緊急の世界的な課題を共に協力することで対応できると信じています。
これは重要な点です。
中国
習主席国家主席
米中両国の現状は両国および両国民の根本的な利益にも国際社会の期待にも合致していない。
歩み寄りの姿勢をアピールした両首脳。会談は数時間におよぶ見通しです。
これまで4回、定期的に電話で会談してきた2人。関係が一層悪化したのは今年に入っていからです。
記者
台湾防衛にアメリカは関わるのか?
アメリカ
バイデン大統領
Yes.
5月、バイデン大統領は中国が台湾に侵攻した場合、アメリカが軍事的に関与することを明言。
その後、ペロシ下院議長の台湾訪問があり、中国はこれに激しく反発。それ以降、両首脳による電話会談はありませんでした。
会談前には…
アメリカ
バイデン大統領
どこにレッドラインがあるのか、今後2年間でお互い重要なことはなにか理解する。