第2次オイルショック以来の上昇率でした。10月の消費者物価は変動の大きい生鮮食品を除いた指数が1年前に比べて3.6%の上昇となりました。この上昇率は1982年以来、およそ40年ぶりの高い水準です。資源価格の高騰に円安も重なって物価高が厳しさを増す中、年末商戦のブラックフライデーがいよいよ始まります。ただ例年とは様変わりしているようです。
物価 40年ぶりの上昇率で
ブラックフライデーに異変!?
千葉市のイオンモールには11月18日に開店前に100人ほど行列が…
宮崎文子記者
続々とお客さんが中に入っていきます。
年末商戦の幕開けとなるブラックフライデーが始まりました。
物価高を背景に割安な商品を求めるお客さんが増えています。
イオンでは調理家電、おもちゃなふぉが最大80%引きで販売。
お客さん
何でも物価高騰ですごくありがたい。
中でも売れ行きが好調なのが…
お客さん
99円ですよ。安い安い。
お客さん
マスクとか化粧品、普段使うもの、無くなる消耗品を買う。
総務省が発表した10月の消費者物価は1年前に比べ3.6%上昇と40年ぶりとなる歴史的な上昇率に。
なかでも生鮮食品を除く食料は9割近い品目が上昇。食用油やスパゲティといったメーカーが相次ぎ値上げしている品目が目立ちました。
エネルギーも電気代やガス代が20%以上上昇し、家計を圧迫しているのです。
日銀が目標に掲げる2%より大きく上昇している物価。黒田総裁は…
日銀
黒田総裁
かなりの消費者物価の上昇になっているのは事実。
ただ、今後の金融政策については…
日銀
黒田総裁
今、金利を引き上げて経済回復を遅らせ、賃金を引き上げる余地を減らすのは好ましくない。
金融緩和を継続する考えを示しました。
例年とは違う!ブラックフライデー
アマゾン食料品を最大50%オフ
物価高を背景に今年のブラックフライデーは例年と違います。
アマゾンジャパンは11月18日に25日から始まるブラックフライデーの内容を発表しました。
藤井由依記者
こちらにはブラックフライデーの商品が並んでいます。
ブラックフライデーといえばの商品、家電もありますが、今回は水、そしてティッシュペーパーにベビー用品と生活必需品のラインナップが目立ちます。
今回のセールは家計応援と謳い、食料品や飲料などの生活必需品を充実させています。
ネットスーパーでは肉に野菜や果物、そしてお米など食卓に欠かせない食料品を最大で50%引きで販売します。
これまでのブラックフライデーでは大型家電やパソコンなど高額商品の特売を売りにしてきましたが、今回は初めて日用品にフォーカスしています。
アマゾンジャパン
事業統括本部長
鈴木浩司さん
物価高騰などいろいろな背景があり、直近2~3ヵ月の動向をみるとお客様のニーズは日用品、食品が高まってきている。
藤井由依記者
日用品は大型商品より売り上げが下がるのでは?
アマゾンジャパン
事業統括本部長
鈴木浩司さん
アマゾンで日用品を買うと得で便利とか、早く配達されたねとなればその次もある。
テレビなどは毎週買わない。
水やティッシュは毎週買うので違いは出てくる。
4社に1社が支給
従業員に「インフラ手当て」
出費がかさむ年末を前に従業員の生活を応援する企業も出てきています。
帝国データバンクの調査によるとインフレ手当てとして従業員に一時金などを支給する企業が4社に1社あることが分かりました。
ビーフンなどを販売する食品メーカーのケンミン食品も来月、インフレ手当てを支給します。支給額は社員1人あたり1万円、家族にも1人あたり1万円支給されます。
ケンミン食品の社員
新田優貴さん
食費とか、今だと光熱費が高い。
妻とどうにかしないとと話していた。
社員の新田さん、3人の子どもがいる5人家族のため5万円を受け取る予定です。
ケンミン食品の社員
新田優貴さん
光熱費や食費に関していうとありがたい。
安心して働ける感覚も出てくる。