2015年の取扱高でアメリカのウォルマートを抜いて世界最大の流通企業となった中国のアリババグループが日本のメーカーを集め新たなビジネスに乗り出しました。
Alibaba Group
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アリババグループは中国のインターネット通販などを運営しているグループです。
利用者は4億2,300万人、流通金額は51兆9,000億円にもなります。
中国では日本の製品の人気も高いこともあり、アリババにも多くの日本製品が出品されています。
アリババでは日本との関係を深めるために日本のメーカーを200社集めたイベントを開きました。
ダニエル・チェンCEO
中国で世界の商品を販売する中でジャパンMDセンターを設立するのは日本のマーケットに奉仕するサービスを提供する目的だ。
世界最大の流通グループでアリババを率いるダニエル・チェンCEO。
2016年5月18日、中国の消費者向け通販を手掛ける日本企業を支援するイベントを初めて開きました。
ベビー用品や健康食品のメーカーなど約200社が参加しました。
アリババ
中国最大のネット通販「アリババ」。
2015年の取扱高は51.5兆円でアメリカのアマゾンの倍以上もあります。
爆買いに代表されるように中国人観光客が日本で買物をする金額は8,089億円。
これに対してインターネットを通じた日本製品の購入額は8,006億円とほぼ同額です。
さらに中国ではECサイトを使って海外から購入する金額は年平均で2倍近い成長を続けています。
今回、アリババはネット通販サイトを活用し日本メーカーの中国市場への参入を後押しする考えです。
すでに中国で1,300億円の売上を持つ株式会社資生堂も参加します。
株式会社資生堂
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株式会社資生堂の魚谷雅彦社長はアリババのノウハウで一緒にやりたいところについて
お客様のデータ分析。どんな方で、どんな嗜好で、どういうものを買っていくか。一緒に分析をしてどういう打ち手で商品なのかプロモーションなのかなど考えていく。
株式会社クリスタルジェミー
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アリババを活用して中国での販売拡大を目指すのは大手メーカーだけではありません。
化粧品のクリスタルジェミー。
通信販売が中心ですが百貨店にアンテナショップも出店しています。
中国からのお客様は
私は中国の上海。日本に旅行する時に大量に買って帰ることもある。
アリババとの打ち合わせ
中国人観光客への販売が増えていることから中国での販売を進めるために、アリババの担当者とサイトに載せる商品を検討していました。
アリババの藤堂泰樹さんは
日本ではあまりないが原材料が書いている箱の裏面の写真が必要。
アリババのサイトでは化粧品の場合、商品はもちろんですが製造した国、成分などが書かれている裏面の写真も掲載されています。
サイトに出すべき情報について中国人の担当者が直接アドバイスをしてくれます。
クリスタルジェミーは2015年に独自に中国市場に参入しました。
しかし現状では満足のできる実績は上げられていません。
そのワケを中島香里社長は
知名度がない。本物か偽物か。「本当にメード・イン・ジャパン?」「本当に会社があるの」と中国の方に言われてしまう。
中島香里社長はアリババの信用力を利用して中国市場の販売拡大を目指す考えです。
ダニエル・チェンCEO
日本メーカーとの関係を深めるアリババ。
その狙いについてダニエル・チェンCEOに訪ねました。
中国市場におけるブランドの確立、販売をサポートして良きパートナーになりたい。4億人の消費者にアクセスできるので日本企業のブランド認知度向上に役立つ。
アリババは購入者のビッグデータを利用して日本メーカーと共同で新たな商品開発を進めていくといいます。
グローバル化を目指すアリババは日本との協力を加速させたい。高品質の正規品を届けていきたいと思っている。それが双方にとって利益になる。