回転寿司チェーン大手のスシローが実際には販売していないものを宣伝をする「おとり広告」を行っていたとして消費者庁は運営会社に対し再発防止を命じる措置命令を出しました。
一体何が起きていたのでしょうか。
スシロー"おとり広告"で謝罪!販売できないウニ・カニ宣伝
村上航大記者
回転寿司チェーンのスシローは実際には品切れになったウニやカニの宣伝をしていたとして再発防止命令が出されました。
スシローが指摘されたのはおとり広告です。
スシローが去年9月に行ったキャンペーンCMでウニの寿司を期間限定で110円で販売するというもの。
しかし仕入れ不足から13日間のキャンペーン期間のうち後半の4日間は全国に600近くある店舗のうちほとんどで販売を停止していました。
それにも関わらずテレビやホームページで広告を出し続けていたというのです。
消費者庁はこの広告の継続が景品表示法違反の「おとり広告」にあたるとしてスシロー側に再発防止を求める措置命令を出しました。
飲食の法律に詳しい専門家は…
法律事務所フードロイヤーズ
石崎冬貴代表弁護士
結果的に売り切れたことは問題ではない。
これ以上販売ができないと分かった時点で消費者に何日から何日までの期間商品を販売できませんとしっかりとアナウンスすることが求められていた。
スシロー側は謝罪文を掲載。事態の原因については…
スシロー
予想をはるかに上回るご愛顧をいただき早期に在庫が不足することが予見される事態となってしまいました。
店頭において「商品の入荷待ち」であることの告知はさせていただいておりましたがホームページや店頭での表示について停止するなどの措置をとらないまま、料理の提供を中止し、お客さまへの告知として不十分なものとなってしまいました。
お客さん
確か品切れというのはあったと思う。
それ目当てに食べにきたとしたら残念。そういうことやられると。
お客さん
品切れというのはよくある。
ちゃんと本当のことを言ってほしい。ちょっと不信感は出てしまう。
提供されなかったのはウニだけではありません。
去年11月に行われたカニのキャンペーンでも583店舗で商品が提供されていませんでした。
なかには…
村上航大記者
6月9日に消費者庁が発表した資料を見るとキャンペーン初日から最終日まで1日も販売していない店もあるようです。
専門家はウニの販売停止からわずか2ヵ月後にカニでも同じことが起きたことについて…
法律事務所フードロイヤーズ
石崎冬貴代表弁護士
仕入れ量と販売状況を照らして全店舗でしっかり売ることができない量しか仕入れていなかった。
わざわざ消費者庁が調査したのは結果としてなかっただけではなくて、それが状態化していたということだと思う。
スシローは今後について措置命令を真摯に受け止め再発防止に努めていくとしています。