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[WBS]家計への影響は…物価上昇すでに2%超え!?[有限会社アキダイ]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

12月24日に発表された家庭で使うモノやサービスの値動きを見る消費者物価指数。

価格変動の大きい生鮮食品を除くと11月は1年前から0.5%上がり、3ヵ月連続で上昇しました。上げ幅としては1年9ヵ月ぶりの大きさとなりましたが、ある要因を差し引くと実態は2%を超えているといいます。

一体どういうことなんでしょうか。

消費者物価3ヵ月連続上昇!

すでに"2%目標"を達成!?

街で聞いてみました、身の回りのモノの価格は上がっていると感じますか?

ガソリンの値段が上がって、あれは参った。

高くなった。電気代はすごく感じる。

水道代・ガス代を合わせるとひと月1,000円以上上がっている。

マヨネーズや小麦粉が上がった。

「買い物の仕方は変わった?」

分けて買っている。ここはあれが安い、このスーパーはこれが安いとか。

ガソリンや電気、一部の食品で値上がりを実感している人が多くいます。

12月24日に発表された消費者物価指数の内訳を見てみると、原油高や円安の影響でエネルギー関係の品目が軒並み上昇。

エネルギー全体では15.6%上昇し、13年3ヵ月ぶりのプラス幅となりました。

その一方で大きく数字を下げたのが携帯電話料金です。

通信量は携帯大手などによる料金プランの値下げの影響で去年の同じ時期と比べて53.6%下落しました。

"通信量値下げ"除けば2%超!?

携帯電話料金の引き下げという政策要因がこいった統計の数字を抑え込んだ上での0.5%の上昇。これは実態は違う?

ニッセイ基礎研究所 上席研究員の久我尚子さん。

携帯電話の通信量の影響を差し引くと2.04%になります。

これは日銀の物価目標に達するということになります?

望んでいた形ではなく、あくまで企業業績が改善し、賃金が上昇し、消費も増え、その上での物価上昇を目標としていた。現在の状況はエネルギーは輸入原材料価格の上昇によるコストプッシュインフレなので消費者や企業にとっても厳しい状況。

望ましい形ではないといっても日本は本格的なインフレの入り口に来たのでしょうか、消費の現場を取材しました。

来年も食品値上げ続く!?

都内にあるこちらのスーパー「アキダイ関町本店」。低価格が売りですが…

アキダイの秋葉弘道社長。

食用油、記録的な値上がり。

原料となる大豆や菜種の価格が高騰したことでメーカーからの卸価格は今年1年で4回も値上がりました。

安い時には200円以下ぐらいで販売しているが、それが300円台で厳しい状況。

そして、この油の値上げでさまざまな食品が値上がりしています。

マーガリン、食用油を原料としているので影響を受け、すでに値上がり。

同じく食用油を原料とするマヨネーズも卸価格が上昇。こちらの店でも店頭価格を数十円値上げしました。

残念なことだが食料品の値上がりは来年も続く。今年は値上がり元年。

すでに年明けには大手パンメーカーや醤油メーカーが原料価格や物流コストなどの上昇を受け値上げすることを発表しています。

そして中小メーカーの商品にも値上げの波が…

こちらの油揚げを製造する食品メーカーでは大豆や油の価格高騰などで年間の製造コストが1億円以上も上昇。

しかし取引先のスーパーの立場が強く、値上げを受け入れてもらえませんでしたが…

油揚げ会社の社長。

潮目は変わってきていると思う。この1~2ヵ月でようやく交渉の場に立てている。

世界的な原料や燃料の価格の高騰でコストの上昇を理解してもらえるようになってきたといいます。

製品の値上げに転嫁できないと生き残れないという危機感しかない。

来年の春に向け10%の値上げ要望に対して、半分の5~7%ぐらいまでは受け入れてもらえるのではないか。

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