2004年に公開された映画「アイ・ロボット」。古いロボットは捨てられ、新しいロボットに取り替えられるというシーン。
現実の世界でも人と人と意思の疎通が出来るコミュニケーションロボットが続々と登場しています。
そんな中、1月11日にソニーは犬型ロボット、新型aiboの発売を開始しました。
しかし、その一方で旧型AIBOのサポートはすでに打ち切っています。
旧型AIBOの運命はどうなっているのでしょうか?
aibo
[blogcard url="http://aibo.sony.jp/"]
ソニーの川西泉執行役員、
2018年、戌年、1月11日、ワンワンワンの日、新しいaiboの記念すべき日となりました。
ソニーが1月11日に発売した新しい犬型ロボット「aibo」。
約12年ぶりの復活です。
新しいaiboはAIを搭載していて、カメラやセンサーを通じて人の動きや声を認識します。
飼い主であるオーナとのやり取りを学ぶことでその家ならではのaiboとして成長を続けるのが特徴です。
事前に受け付けた3回の予約ではいずれも30分前後で完売しました。
1月11日は予約ができた幸運なオーナーに新たな家族となるaiboが手渡されました。
新たにオーナーとなった子供は、
すごくうれしいです。楽しみに待っていました。
ソニーは1月11日、渋谷にもaiboと触れ合えるスペースを期間限定でオープン。
aiboのようなコミュニケーションロボットは年々増加していて2020年には国内の約265万世帯に普及するという予測もあります。
1月11日に新型aiboを手にした中村泰之さん。今回のaiboが3台目です。
目の表情とか明らかに違う。よりワンちゃんぽくなった感じ。
「新作は出たが、古い方も可愛がるのか?」
一緒に動かせたら幸せです。
旧型AIBOは動くといっても完全に最初の状態ではない。たまにヘニャってなっている。その時はおじいちゃんだなぁと思っている。
オーナーにとってAIBOは家族の一員。古くなっても簡単には手放せないようです。
しかし中村さんが持っている旧型AIBOはすでにソニーで修理ができず、壊れても簡単には直せません。
2004年に公開された映画「アイ・ロボット」のワンシーン。旧型ロボットが新型ロボットに取り替えられていきます。
旧型のAIBOは今後、どうなっていくのでしょうか?
株式会社ア・ファン
[blogcard url="http://a-fun.biz/"]
茨城県笠間市の一般家庭にある2階建てのプレハブ小屋。
ここに旧型のAIBOたちがいました。
中で行われていたのはAIBOの修理。
ア・ファンの船橋浩さんは元はソニーのエンジニアでした。
ちぎれた尻尾を慣れた手つきで直していきます。あっという間に元通り、AIBOもどこかうれしそうに見えます。
最初は直すのに半年くらいかかった。お預かりして。
ばらし方が分からないのが苦労した。
また故障したAIBOが送られてきました。
これまでに50台を超えるAIBOを修理してきたという船橋さん、早速診断を始めました。
心臓部である内部電池が年数が経って劣化しているのでは。部品があれば1週間ぐらいで直せる。部品がないとどうしようもない。
ソニーのサポートが終了して約4年。一番の課題が部品の確保でした。
そこでア・ファンが始めたのがAIBOのお葬式。
全国から不要になったAIBOを集めて供養。その後、分解をして部品を修理に流用するのです。
葬儀を終えたAIBOたち、その頭を、ある時はその足を、いまだ愛される仲間のために捧げるのです。
こうした取り組みも手伝い、ア・ファンでは1,000台を超えるAIBOが修理されてきました。
家電を直しても喜ばれたが、それほどまでに喜ばれる経験がなかった。AIBOはお客様の家族みたいになっている。「本当にありがとう」と涙を流さんばかりに言う。そんなことしたかなと、こっちもびっくりしちゃって。
ア・ファンの社長、乗松伸幸さんもソニーのエンジニア出身です。
コミュニケーションロボットのサポートサービスについてこう言います。
名前を付けて出したもの(商品)は最後まで責任を持ちなさいと。お客様と納得のいくサービス環境をつくることが一番大事だと思う。
新型aiboのサポート
ソニーの川西執行役員に新型aiboのサポートについて聞いてみると、
いろいろな形がありえると思う。「ここまでです」という話ではなく状況を見ながら検討していきたい。
「AIロボットにも死はあるのか?」
それはちょっと難しい質問ですよね。その答えを探し求めるのも技術開発のひとつではないか。