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[モーニングサテライト]【大浜見聞録】ここまできた最先端現場!声掛けタイミングはいつか[イオンリテール株式会社]

2021年6月24日

モーニングサテライト

最近、色んな分野でAI(人工知能)が利用されていますが、実はイオンが今月、AIを活用した本格的な店舗をオープンさせました。

店員のお客様への声がけや値引きのタイミング、こういったところで店が大きく変わろうとしています。

イオンリテール株式会社

[blogcard url="https://www.aeonretail.jp/"]

埼玉県川口市。6月にオープンした大型ショッピングセンター「イオンモール川口」です。

モール内には専門店がおよそ150店舗、二酸化炭素濃度の計測表示など感染要望対策にもデジタル技術を生かしています。

なかでも特徴的なエリアが…

こちらのエリア、分かりやすいのですがカメラが非常に多い。

「安全カメラ作動中」と書かれていますが意外な目的があるといいます。

店員の動きが大き変わったという売り場がこちらのベビー用品売り場です。

イオンリテールのシステム企画本部、天池志光部長、

このフロアに約40台のカメラを設置している。

会計する前の行動をカメラで捉え、お客様が何を望んでいるかを明らかにしようと。

スタッフを常に配置していない売り場では声がけのタイミングを逃し、販売機会を失ってしまうケースがあるといいます。

その問題をAIカメラが解決。購入意欲があるのか、それとも無いのかを解析し、2分ほど立ち止まっていると離れているスタッフに通知される仕組みです。

商品に触っているか、何人のグループかなども分析していて、声掛けのタイミングやお客様の気持ち、心理的なところまで分析している。

重要なのは声掛けするタイミング。

今まで何度も実験を繰り返してきた。

早過ぎるのも遅過ぎるのもダメ。

ちょうどいいタイミングを分析して今は120秒にしている。

遅過ぎると売り場にすでにいない場合や早過ぎても商品購入に結びつかない場合があるといいます。

そこでしばらく様子をうかがっていると…

商品を手にとっている2人の女性客の姿が。売り場に来てからおよそ2分。

ベビーカーお客さまがお待ちです。

店員を探していたのでいいタイミング。

今日は預けてきているけど、子どもを見ながら店員を探すのは大変。

来てくれると相談しやすい。

AIカメラの効果は売り上げの増加としてはっきりと現れています。

想定していた以上の効果。1.5~2倍の購入率につながっている。

普段は3個ぐらいしか売れないが、タイミング良く接客することで6~7個売れるようになった。

現在合わせておよそ150台のAIカメラが稼働しています。

今後は店員の説明が必要なお客様、そして必要ないお客様を見分けられるようになるだろうといいます。

こちらは食品売り場です。

ここではお客様の動線だけでなく、商品を手に取る回数や何段目にあるどの商品を何個購入しているのかなど細かく分析しています。

赤い部分はお客様が手を伸ばした回数が多いところ。

青い部分は少ないということ。

このデータを基に人気のある商品を取りやすい位置に変えたり、品揃えを増やしたりするなど買い物しやすい売り場作りに役立てています。

普通は中段に多く手を伸ばすと思うが、商品ごとの特性に応じ、選び分けている。

上段よりも中段の方が取りやすい。

回転数の高い商品は真ん中にして陳列の面積を広げる。

買物行動を可視化できるのはブレイクスルーになる。

さらに惣菜売り場では調理から経過した時間に応じた最適な値引率の決定にAIを活用しています。

ちょうど"AIカカク"を動かしている。

操作はいたって簡単です。専用の端末に在庫数を入力します。するとAIが販売実績や天候、当日の客数などからどの程度の値引率が適当なのか判断してくれます。

例えば残りが3個だったりすると…

0%です。

しかし、これが残り10個だと…

10%引き。

AIカカクの開発プロジェクトリーダー、

今日は行った従業員でもできるので展開が早くできる仕組みになっている。

過去の売り方を振り返って調べてみると2割近くのケースで値引率の設定が的確ではなかったといいます。

検証したところ安く売り過ぎていたこともあった。

AIを導入した値引率の決定は購入者の増加にもつながっているといいます。

AIカメラの導入は今年度中に80店舗近くまで拡大予定。スマートストア化を加速していく方針です。

昔のように「物を置いて売る」だけではなく、どのよな体験をしてもらうのか、スマートストア化は大きな柱になる。

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