モノやサービスの価格の動きを示す消費者物価指数。
デフレから抜け出すため日銀は2%の上昇を目標としていますが、2016年の前半は物価の下落が続くなど2%からは程遠いといった状態でした。
それが2016年の後半から2017年にかけてはプラスに転じています。
しかし、ここにきてスーパーなどでは値下げの動きも出始めています。
脱デフレの動き、流れに逆行することではないのか?
各社の戦略を取材しました。
イオンリテール株式会社
[blogcard url="https://www.aeon.info/index.html"]
スーパーを展開するイオングループ。
1月17日から全国の約2,800店でプライベートブランドの食料品や日用品など100品目を値下げしました。
その商品は、
こちらの商品も値下げとなっています。税込み127円から116円のお値下げとなりました。

他にもジャムは102円が97円に、また栄養ドリンクは698円が398円と半額近く値下げしました。
平均すると10%の値下げです。
お客様は、
牛乳、パン、ヨーグルトとか、よく食べるものは安ければいいなと思う。
下がるに越したことはない。
イオンリテールの広報部、栢野博子部長は、
お客様の日々の生活の商品に対しての価格思考というのは依然強い。
イオンは2017年8月にも114品目を値下げしました。
10円値下げした「オーガニック緑豆もやし」は野菜高騰もあり、販売個数は8倍に増加。
30円ほど値下げしたパックごはん「コシヒカリごはん 5個セット」は販売個数が倍になったといいます。
値下げした商品全体の販売個数は6割増え、価格を下げたにも関わらず売上高は3割増えました。
イオンは今回の値下げでも販売個数の3割アップを目標としています。
「脱デフレの流れに逆行しない?」
日々使うものは価格で還元しながら、新しい価値を提供できるものの開発を進める。
消費者が安さを求める商品は値下げする一方、高くても買ってもらえる付加価値の高い商品を開発・販売するという二面戦略で臨む構えです。
株式会社良品計画
[blogcard url="https://www.muji.net/store/"]
一方、無印良品を運営する良品計画。
秋冬のシーズン、ダウンやニットなどの衣料品などを値下げしました。
1月10日、松﨑暁社長は、
著しく価格を下げたことで客数が伸びている。
1月下旬から順次、家具や雑貨など2,400品目を値下げする予定です。
値段を下げても客数や販売量を伸ばす戦略。
さらに、
新たなお客様を呼び込んだ。若いお客様が増えつつある。それは価格見直しの効果。
値頃感からこれまでよりも若い購買層を開拓できたといいます。
今後について松﨑社長は、
1円でも10円でも安くしようという思いから、価格競争力も加味して価格の値下げを継続する。
日本マクドナルド株式会社
[blogcard url="http://www.mcdonalds.co.jp/"]
値下げの動きは外食産業にも。
マクドナルドでは1月15日、カフェラテをリニューアル。
味を一新する一方、これまでの200円から150円に値下げしました。
お客様は、
年に350日以上来ています。ほとんど毎日。コーヒーとカフェラテ、両方飲んでた。こんな下げていいのかな。
喫茶店で飲むより安いので、毎日コーヒーー飲むので気軽に飲めていいと思います。
ビッグマックなど一部のハンバーガーでは逆に値上げした中でのカフェラテの大幅値下げ。
コンビニコーヒーへの対抗策というだけでなく、ランチタイム以外にも店にお客様を呼びたいという狙いが。
さらに、日本マクドナルドの當山心さんは、
お得な価格でこの美味しさを体験して頂いて、マクドナルドのバーガーや他の商品を知るきっかけにしたい。