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[WBS] ベンチャー企業が挑む!買い物が楽に!驚きのカート!

2016年8月25日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

スーパーストア ナカガワ北山店

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大阪府枚方市にあるスーパーマーケット「スーパーストア ナカガワ北山店」。

買い物に来たのは近くのデイサービスを利用する女性です。

足が弱くなり、人の手を借りないと歩くことができません。

しかし、店に入ると一人で歩いて買い物を楽しんでいました。

楽しい。もう最高。

その秘密が一風変わった緑色のショッピングカート「楽々カート」です。

通常のカートと比べ、段差を楽に乗り越えられるようにタイヤが大きい。

そして一番の特徴がハンドル部分についた台です。

このお店でカートの使い方を教えている理学療法士の川内雅和さんによると

しっかりと肘に体重を乗せることができるので、全身の筋肉が弱い人でも、こおの形だと体重を全て預けられる。膝や腰が痛い人でも楽に長く歩くことができる。

さらに肘の高さに合わせて台を調整することで、背中が真っ直ぐに伸びます。

背中が曲がったままだと肺が圧迫され歩きづらい原因になっているといいます。

若い世代は気付きにくいが足腰の弱った高齢者にとって一般的なカートを押しながら買い物をするのは簡単ではありません。

スーパーに行かなくなるケースも多いといいます。

1年ほど前から車椅子で生活しているという男性。

今では、この店での買い物が楽しみになっています。

うんと楽、こんなに歩けなかった。今まで歩くのが嫌だといっていたが、本当に違う。

レジはあっちやから行こうか。

まだちょっと見ていこうかな。

光プロジェクト株式会社

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鳥取県大山町。

「楽々カート」を開発したのがベンチャー企業、光プロジェクト株式会社の杉村卓哉社長。

6年前、リハビリの専門家として医療用の歩行器を研究していたとき辛そうに買い物をする高齢者の姿に気付きました。

そこで歩行器とショッピングカートを組み合わせることを思いつきました。

研究していた歩行器の前腕支持台がショッピングカートに付けば背筋を伸ばして、膝や腰の痛い人が楽に買い物できる。

カートを導入したスーパーからは予想外の反応もありました。

「買い物を諦めた人」がショッピングセンターで買い物をする。たくさん商品を買ってもらえるので客単価が2~3倍ある。

現在、大手ショッピングセンターなど「楽々カート」に関心を示す企業が増えています。

背景にあるのが4月に施行された「障害者差別解消法」です。

誰もが同じようなサービスを受けられるように企業もバリアフリー化を推進することが求められています。

「楽々カート」は高齢者だけでなく、足などに障害を持った人達にも活用してもらいたいといいます。

ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社

[blogcard url="http://u-s-d.co.jp/"]

法律の施工後、注目を集めている企業があります。

病院や銀行などが相次いで導入している製品があります。

それがスピーカー。

開発したのは設立して4年のベンチャー企業、ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社の中石真一路社長です。

一体、何に使うスピーカーなのか?

話す側がマイクを使って、スピーカーを相手に向け、会話を支援する機械。

耳が聞こえにくい人との会話を支援する機器「コミューン」。

これまでとの大きな違いは話し手側が使用するということです。

実際に聞き比べてみると低くこもった声がはっきりと聞こえるようになります。

中石真一路社長は高齢者や難聴者にとって聞き分けが難しいとされる1,000Hzから1万Hzの音圧を高めることで聞こえがよくなることに気付きました。

これまでは耳が聞こえにくい人が補聴器を付け音を大きくすることで聞こえを改善していましたが、中石真一路社長は音の質を変えるという全く異なる発想で「コミューン」を開発しました。

アイン薬局

茨城県土浦市にある薬局「アイン薬局」。

この日、中石真一路社長が訪れました。

この薬局では高齢のお客様が多く、薬剤師たちはつい大声で薬の説明をしてしまい、お客様を不愉快にしてしまうことがあったといいます。

そこで試験的に「コミューン」を導入することになりました。

細いマイクが薬剤師の声を拾い、スピーカーから音が出ます。

大きい声を出す必要はありません。

試されてわかるのは相手の表情が変わる。しっかり聞くようになるし、質問するようになる。

薬剤師は

普段と違う患者さんの声や顔を見てみたい。

最近、耳の聞こえが悪くなったという女性。
「コミューン」を使って会話をしてみると。

よく聞こえるね。

聞こえますか?

今までより、よく聞こえます。恥ずかしい話「体重を減らしてください」って言われた。

先生もズバズバ言いますね。

声がしっかりと聞こえるようになり、会話が弾んでいます。

つぎの男性は…

おいくつですか?

86歳、耳が遠くなっちゃった。

最近ですか

えっ?

番組ディレクターとは、あまり会話が進まなったが、

朝食後と夕食後…

夕食ね。

血圧も変わりない?

血圧も大丈夫らしいです。

「コミューン」を使うと会話がかなりスムーズになりました。

株式会社アインホールディングスの経営企画室の鈴木奈々絵次長によると

大声を出さなくても患者に伝わるのはプライバシーの配慮にもなる。顧客のサービス向上にもつながると考えている。

バリアフリー社会の実現に向け、ベンチャー企業の挑戦は続きます。

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