カンブリア宮殿 ビジネス関連

[カンブリア宮殿] 「カップ麺」の常識を変えるチャレンジャー企業!

2016年3月6日

斜陽産業にチャンスあり!異色のスキー場再生請負人


日清食品株式会社がシェアを50%近くもつ「即席麺業界」で4位のエースコック。
「常識にとらわれない」商品開発で業界に新しい流れをつくっています。

エースコック株式会社

[blogcard url="https://www.acecook.co.jp/"]

私の家から歩いてでも行ける距離にあるエースコック株式会社の本社は大阪の吹田市にあります。
昨年の年商は約934億円とすごいですね。

1958年に大阪府池田市で生まれたチキンラーメン(日清食品株式会社)から遅れること約1年。
エースコック株式会社も即席麺「エースラーメン」の販売を開始しました。

即席麺の国内シェアは2015年7月27日の日経位産業新聞によると

  1. 日清食品株式会社…42.6%
  2. 東洋水産株式会社…24.6%
  3. サンヨー食品株式会社…14.9%
  4. エースコック株式会社…8.0%
  5. 明星食品株式会社…8.0%

になっています。

1963年には人気商品「ワンタンメン」を販売しました。
モチモチの食感のワンタンの皮が美味しいですよね。無性に食べたくなる時があります。

その後も業界初の「カレー味のカップ麺」やモチを入れた「力うどん」など、他社にない発想で商品を開発して売上を上げていきました。

ところが1980年台に入ると業界全体で売上が頭打ちになります。そんな時期に、商品開発部で活躍していたのが創業者の息子で現社長の村岡寛社長。
村上社長が商品開発部で注目したのが「」です。

カップラーメンをよく食べるのは若い男性。若い男性は、もう普通の量では満足していないはずと考え、麺の増量を考えました。
当時の会議では「誰がそんなに食べるねん!」って感じで笑われたそうです。

1988年、構想から約2年、ついに大盛りカップ麺が発売されます。それが「スーパーカップ」です。
発売から半年で1億食、160億円の売上という業界では前代未聞のヒット作になりました。
わたしも随分とお世話になりました。1億食の100食くらいは貢献できていると思います。若いころは量が本当に大事です。なんせ、少し動いただけでお腹がすきますから…

その「スーパーカップ」、現在でも大盛りカップ部門でNo.1の売上だそうです。

やりすぎOK
思い切ったことをやる、中途半端なことはしない。
エースコック株式会社の考え方です。

最近のヒット作は「アブラ足りています?」ってネーミングのカップラーメン。
豚の背脂がたっぷり入ったカップラーメンで発売から1ヶ月で100万食を販売したそうです。

エースコック株式会社ではネーミングももちろん大切にしていて、会議では「真剣にふざける」をモットーにしています。

女性ターゲットのヘルシー系の即席麺

ヘルシー系で大人気の「スープはるさめ」。
年齢に関係なく幅広い女性に大人気です。

女性が気になるカロリーが少なく、合成保存料・合成着色料もしていないことがヒットの要因。
カップスープ部門で11年連続No.1の売上です。

ヘルシー系の需要は高齢化・健康に関する関心が高い状況が続いています。

美味しくてヘルシーな商品の開発が進んでいます。
ヨーグルト100杯分の乳酸菌が入ったスープなども開発されています。

夏向けの商品として大根おろしとレモンが入ったスープが発売されるようです。
番組で紹介されていた中で知り合いが映っていてチョット嬉しくなりました。ケイゴさん元気ですか?

また減塩された即席麺の開発も進んでいます。
大阪にある国立循環器病研究センターでは減塩商品に認定マークを与えています。

日本人は1日に10gの塩分を摂取しています。それを8gに減らすように国をあげて取り組んでいます。

エースコック株式会社では加工食品としてはじめて認定を受けました。
塩分が少ないからダシの味をより感じられるようになったそうです。

ベトナムでの活躍

ベトナムは日本に匹敵するほど即席麺が消費されています。
日本での年間消費量が55億食に対してベトナムでは50億食が消費されています。

そんなベトナムで人気No.1の即席麺が「ハオハオ」。
年間17億食が販売されています。

そのハオハオを製造販売しているのがエースコック株式会社です。

1993年、エースコック株式会社はベトナムに進出しました。
日本はもちろん、海外からの参入がなかった頃です。ライバル企業が見向きもしなかったベトナムだから選んだそうです。

エースコック株式会社はまず現地化を始めます。開発もネーミング、パッケージも現地のスタッフで行いました。
その結果、ベトナムでNo.1の即席麺のメーカーになりました。

また品質・衛生管理は日本と同じよう行ない、ベトナムから46の国・地域に輸出するほどです。

ベトナム事業はエースコック株式会社の総売上の約50%になっています。

近年、ベトナムで生産された日本品質の「フォー」が日本に輸出され始めました。

米粉で作られ、油も使用していないのでヘルシーでカロリーも抑えられたフォーが今後、どのように売れていくのか気になりますね。

地元の企業として今後も期待しています。

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