東京の神田にある人気のお好み焼き店「HIDE坊神田店」
[blogcard url="http://hidebo.jp/"]
作るのは広島風お好み焼き。
味の決め手となるのがソース。
小泉朝洋さんは
普通のソースより甘みが強くて広島風お好み焼きにすごく合う。
使っているのは広島発祥のオタフクお好みソース。
お客様は
食べやすい。味がまろやかで甘いので。
無いのは考えられない。
発売から64年。
日本一売れているソースの秘密に迫ります。
オタフクソース株式会社
[blogcard url="http://www.otafuku.co.jp/index.html"]
広島市西区にあるオタフクソース本社工場。
ここでは年間約5,000万本のオタフクソースが作られています。
オタフクソースはトマトや玉ネギ、香辛料など約50種類の材料をブレンドして作ります。
お好み焼き用ソース
オタフクソースの前身「佐々木商店」がソースを発売したのは1950年。
さらさらのウスターソースが最初でした。
しかし当時市内で増えていたお好み焼き屋を訪ねるとお好み焼きを作る時、ウスターソースは鉄板にすぐに流れ落ちてしまい、さらにかけ過ぎて塩辛くなる問題点がありました。
そこでオタフクは甘くてとろみのあるお好み焼き専用のソース作りに挑戦します。
2年後の1952年、日本初のお好み焼き用ソースが誕生します。
味の決め手はどろどろの液体。
ある材料を煮詰めたものだといいます。
甘さを生み出しているのは意外な原料でした。
アラビア語で書かれたダンボールの中に入っていたのは中東原産のフルーツ「デーツ」でした。
オタフクソース本社工場の廣畠陽一郎さんは
これを入れないとオタフクソースのおいしさが引き出されない。
1975年以降、デーツを砂糖の代わりに使用。
中東の果実が「お好みソース」独特の甘味とコクを生み出していました。
全国進出
今では広島県内で7割のシェアを占めるオタフク。
1980年代からは全国進出を目指しました。
しかし関西ではイカリソースを代表とするウスターソース、中京地域ではトンカツソースに代表されるカゴメソースが人気、そして関東ではブルドックソースの中濃ソースが圧倒的でした。
1984年、オタフクは東京駐在所を開設します。
当時の苦労を知る恵南徹執行役員は
お好み焼きという認知が無かったので最初は苦労した。
苦境を切り開くために1987年からお好み焼き教室を始めます。
教室で使用するのは自社で開発した「お好み焼きこだわりセット」。
粉や天カス、青のりなどがセットになっていて誰でも簡単にお好み焼きが作れます。
現在、東京や仙台など全国8ヶ所で教室を開催しています。
年間500回以上開催され、1万2,000人以上が参加しています。
参加されたお客様は
こんなに簡単にできるのなら家でも作る。
こうした地道な努力が実を結び、2005年以降オタフクソースが全国シェア1位になりました。
お好み焼きソースを販売するためにお好み焼き文化を普及したのです。
2015年には水を使用しないお好み焼き粉「水いらず」を販売。
恵南徹執行役員は
お好み焼き粉がどんどん広がればお好みソースも伸びていく。こんなもんではないと思っている。