人気サッカー漫画「キャプテン翼」の連載がスタートした1981年、ある美味しいロングゼラーが誕生しました。
冷たいアイスを餅に包んだ「雪見だいふく」です。
冬に食べたくなる。
風呂で食べたい感じ。温泉とか。
しかし、あまり知られていない事実があります。
「実は春と夏は売っていない。」
ええ?そうなんですか?知らなかった。
発売から36年、冬にこそ食べたくなる不思議なアイス、雪見だいふくのヒミツとは?
株式会社ロッテ
[blogcard url="https://www.lotte.co.jp/"]
雪見だいふくが作られている埼玉県の浦和工場。
勢いよく回っているのはアイスを包む餅です。砂糖などを加えこねあがった餅の温度は60度。アツアツです。
浦和工場の樋口彩香さん、
配合は秘密なんです。
餅は機械でアイスに出会います。
アイスの温度はマイナス5度。
機械の中で筒状になった餅の中心部にアイスが注入されます。機械の下の特殊なカッターが餅でアイスを包み込みながら切断。大福になります。
そこから2分以内でマイナス40度で急速冷凍され雪見だいふくができあがります。
この工場では1日80万個生産されます。全体では年間2億4,000万個販売されます。
いまや定番の人気商品。
しかしその道程には様々な苦悩がありました。
雪見だいふく
ロッテがアイス市場に参入した1970年代は先行する乳業メーカーが強く常識的な発想では勝ち目がありませんでした。
当時の企画会議でまずキーワードに上がったのが「和風」。菓子メーカーの強みを生かせるからです。
日本中からお土産の和菓子をかき集め新商品のヒントになりそうなものを探りました。
そして、
この中身をアイスに替えたら?
この一言がきっかけとなり試行錯誤を経て1981年に雪見だいふくが発売されました。
売り方も常識を破りました。
それまでアイスのパッケージは青などの寒色系が多かったが赤いパッケージにして雪が積もった家のイラストをあしらった。
ロッテは冬の寒い時期にこたつに入ってアイスを食べること提案しました。
さらに4月から8月は販売をしないと決めました。
アイスは夏に食べるものという常識を打ち破った雪見だいふくはすぐにヒット商品となりました。
冬限定
それから30数年後、ロッテはお客様から意外な声を聞いたといいます。
ロッテアイス商品開発部の中田朱郁さんは、
「1年中食べているような気がする」というお客様が多い。「夏場は雪見だいふくを見かけないがどこで売っている?」という問い合わせも多い。
お客様が雪見だいふくを冬限定だと認識していないことに気付いたロッテは2016年に試験的に夏場に販売してみた。
その結果、夏にしっかり売れた分が追い風となり2016年の売上が過去最高を記録しました。
そんな雪見だいふくのロングセラーの極意とは?
ロングセラーの極意とは?
常識や思い込みにとらわれない。